(第17回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第四話『自己表現』

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あいまい表現が、わかりにくさの主因
自分だけが理解できる書き方をするな

(6)言葉の使い方は正確に!
 「いろいろ、さまざま、たくさん」といった表現を使用する人が多い。これらは、読む側がほとんど理解できないと考えるべきだ。「いろいろってどのくらい」と採用担当者を悩ませるようでは失格だ。同様に「~的」「~性」「~力」といった三文字の表現にも気をつけよう。例えば、「積極的に頑張った」と記しても、読む側には伝わらない。意味不明と判断されることになる。対処法は、いろいろ、さまざまなどの場合は「たとえば~のように」と記すように心がけよう。三文字表現のケースではhow many、how muchといった数値で表現するように工夫をしなければならない。『肺肝を砕いて』ほしい。
(7)短縮語は使用しない。
 「部活を頑張った」は日本語として成り立たない表現だ。部活動もしくはクラブ活動と表現するのは常識だ。こうした文を書いているようなら、いつまでたっても『日の目を見る』ことはできない。バイトも同様。アルバイトで記そう。学内での用語も要注意。ただし、パソコン、コンビニはすでに認知されている短縮語。使用はOKだ。
(8)話し言葉も使用しない。
 接続詞の「なので~」「そういうわけで~」といった表現は話し言葉そのもの。気をつけよう。「とても」は形容詞だが、学生諸君が使用する「とても」は話し言葉と判断される怖れがある。別の表現、たとえば「大変」もしくは「非常に」と書き直すほうがベストだ。
(8)4W3Hを入れた文書づくりを。
 When(いつ)、where(どこで)、what(なにを)、why(なぜ、という説明)の4Wを文中に入れること。who(誰が)はいらない。つまり「私」のことを書くのがエントリーシートだからだ。頻繁に(“はんざつ”と読むのではないぞ!)、「私」を使用するのはやめたほうが賢明だ。3Hとは(6)でも記したようにhow many、how muchに加えて、how(どのようなやり方で、どのような方法で)である。
 添削などしてもらう必要はない。就職活動をしている同級生に、あなたの書いたエントリーシートを読んでもらえばいい。4W3Hが入っているかどうかの確認をしてもらい、わかりやすいかどうかを判断してもらうべきだ。要するに、誰が読んでも理解できる文章でなければ、本来のエントリーシートの役割を果たせたとはならないということ。くれぐれも『見かけばかりで空大名』とはならないでほしい。外見だけは立派だが、内容は貧弱であることのたとえだ。なお、面接で質問されることが多い項目はwhy(なぜ)という説明に対してである。言うまでもなく、あなたのエピソードを記入しなければ、説明を果たしたことにはならない。まずは書いて書いて、書きまくろう。
(10)誤字・脱字は絶対にしない!
 「成“積”が良い」と自己アピールをしてきた学生がいた。どれほど成“績”が良くても(もちろん、こちらが正しい)、これでは信用できない。当たり前の話だが、書類選考を通過できなければ、面接にはたどりつけない。スーツ、ネクタイの流行などを気にするより、あなたの傍らには国語辞書(電子辞書でも可)が必要なのではないか。就活必携グッズと考えるべきだ。文字の使い方、書き方が満足にできない人間が、どうして社会で通用できるだろうか。孔子も言っている。『学んで時にこれを習う。また悦ばしからずや』と。今、学ばずして、いつ学べるか?就職活動の最中が、あなたの一生の常識を得られる、最後のチャンスだと心得てほしい。
 今回は少し厳しかったかな!?
菊地信一(きくち・しんいち)
昭和27年仙台市生まれ。仙台一高、早稲田大学商学部卒業後、株式会社文化放送ブレーンを経て、平成2年より「現代職業工房」を主宰。この間一貫して人材採用をテーマに、採用戦略・計画に関するコンサルティングを行ってきた。企業と学生、両者を知り尽くした公正な立場に基づく本音のアドバイスは、企業セミナー、各種講演会でも好評を博している。『履歴書職務経歴書づくりの達人』(中経出版)、『就職活動のすべてがわかる本』(同文館出版)、『日経就職百科』(日経事業出版社)、『自己分析からはじめる就職活動 2010年度版』(日本実業出版社)、『キャリアデザイン入門』(光生館)など、就職関連の著書は45冊を数える。
現在、日本工業大学教授、北星学園大学非常勤講師、東北学院大学非常勤講師、コズモワールド顧問、文化放送キャリアパートナーズ学生支援部顧問キャリアアドバイザー、日本ジャーナリストセンター主任講師を務めるほか、講演・講義を行ってきた大学は85校にのぼる。
佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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