ユニクロで外国人幹部の登用が相次ぐワケ FOREVER21、GAPから次々にヘッドハント
ユニクロを展開するファーストリテイリングが、競合のグローバルブランドから引き抜いた人材を、相次いで海外部門の幹部に抜擢している。
1月には、H&MやGAP、ウォルマートなど出身の4人が新たに同社のグループ執行役員に就任したと発表した。ユニクロのデザインを統括するチーフ・クリエイティブ・オフィサーには、American Eagle Outfittersでチーフ・デザイン・オフィサーなどを務めたリアン・ニールズ氏が就いた。グローバルマーケティング部門では、H&MスイスのCEO(最高経営責任者)などを歴任したヨルゲン・アンダーソン氏が、グループ上席執行役員の堂前宣夫氏と共同でヘッドに就任している。
「外国人幹部がわれわれの中に入ってきて、一緒に経営をする体制が整ってきた」(岡崎健・最高財務責任者)との判断から、ヘッドハントした各分野のエキスパートにマネジメントを一任する方針だ。
米国事業で方針大転換
大胆なグローバル人事の中でも、特に動きがあったのはユニクロの米国事業だ。GAP子会社のBanana Republicなどで商品政策(MD)を歴任したスティーブン・セア氏をMDのトップに据えた。さらに、2013年12月には、米国事業の新CEOにFOREVER21出身のラリー・マイアー氏を昇格させた。
マイアー氏は、過去にトイザらスやペプシコで要職を歴任したほか、直近では、FOREVER21で10年以上エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼CFOを務めていた。2013年1月にユニクロ米国事業のCOO(最高執行責任者)に引き抜かれたのも、FOREVER21のチェーン展開などに携わった経験や同国内での幅広い人脈を買われたからだ。同年秋には東海岸、西海岸にユニクロ10店舗のドミナント出店を果たすなど、早速その手腕を発揮している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら