日経平均は反落、米中貿易摩擦の拡大を懸念 機関投資家などの売り続き、一時200円超安
[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。米政権が中国の監視カメラ大手に対する禁輸措置を検討していると報じられ、米中貿易摩擦の拡大が意識された。朝方から半導体製造装置や電子部品などの主力銘柄で売りが先行し、下げ幅は一時200円超に拡大した。後場は日銀によるETF(上場投信)買いの思惑で若干下げ幅を縮めたが、買い向かう投資家が不在の中、機関投資家などの売りに押され、弱含む展開だった。
21日付の米ニューヨーク・タイムズは、米政権が中国の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)に対する禁輸措置を検討していると報道。ブルームバーグも、ハイクビジョンや同業数社を禁輸措置対象リストに加えることを検討中と報じた。米中貿易摩擦の激化が懸念され、東京エレクトロン<8035.T>やアドバンテスト<6857.T>など半導体関連、TDK<6762.T>や村田製作所<6981.T>など電子部品関連に売り圧力が強まった。
TOPIXは0.36%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆0853億円だった。東証33業種では、鉱業、石油・石炭、海運、建設などが値下がり率上位にランクイン。半面、水産・農林、陸運、食料品、電気・ガスなど内需系が買われた。市場では「米中交渉に明るさが見えず、実体経済や企業業績に対する本格的な悪影響の波及が現実味を帯びてきた」(内藤証券投資調査部部長の浅井陽造氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、ソフトバンクグループ<9984.T>が続落した。米司法省の反トラスト部門スタッフが、ソフトバンクG傘下のスプリント<S.N>とTモバイルUS<TMUS.O>の合併阻止に向け訴えを起こすよう提言したとの報道が材料視された。半面、西松屋チェーン<7545.T>が続伸した。同社が22日発表した5月度の売上高速報によると、既存店売上高は前年比7.5%増となり、プラスに転じた。足元の業況を好感する買いが入った。
東証1部の騰落数は、値上がり783銘柄に対し、値下がりが1258銘柄、変わらずが100銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21151.14 -132.23
寄り付き 21180.24
安値/高値 21072.72─21209.56
TOPIX<.TOPX>
終値 1540.58 -5.63
寄り付き 1538.92
安値/高値 1535.66─1544.64
東証出来高(万株) 115542
東証売買代金(億円) 20853.68
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