波乱の株式市場でそれでも米国株が有望な理由

「米国四季報」を基に令和の投資戦略を探る

そのため、政府は「貯蓄から資産形成へ」の動きを促すため、2014年にはNISA(少額投資非課税制度)を、2018年からはつみたてNISAをスタートさせました。また個人型確定拠出年金制度を公務員や専業主婦などにまで拡大するなど、リスク商品への投資に対して税制面で優遇し、資産形成の自助努力を後押しするような制度を作ってきました。

これまでNISA口座、つみたてNISA口座ともに順調に拡大し、2018年末時点の口座数は前者が1143万口座、後者は103万口座に達しています。

パフォーマンスで上回るアメリカ

各種調査により日本では株式を保有している割合は少数派です。株式保有の内訳について調査した日本証券業協会のリポートによると、国内上場国内株が96.4%、国内上場外国株5.6%、従業員持ち株4.2%、非国内上場外国株3.8%、非上場国内株2.9%と、ほぼ国内株で占められています(複数回答)。

ここで、最近の日本の主要企業の株価動向を見てみます。東証1部上場企業のうち時価総額と流動性の高い500銘柄で構成されるTOPIX500企業の株価について、この3月末と、1年前、3年前とをそれぞれ比較してみます。1年前と比較して株価が上昇した企業が159社、下落した企業が341社で、この1年間に値を下げた企業が多数派となっています。

全体の株価騰落率は7.6%の下落で、上昇した企業の平均は16.8%の上昇、下落した企業の平均は19.0%の下落でした。3年前との比較でみると、全体の騰落率は23.9%上昇しています。上昇した企業は344社で平均騰落率は42.9%の上昇、下落した企業は156社で平均は17.9%下落となっています。

同じ調査をアメリカのS&P500採用企業のうちREITを除く476社でみてみると、1年前と比較して株価が上昇した企業は261社、下落した企業が215社で、値上がりした企業が過半数です。全体の株価騰落率も4.5%の上昇で、上昇した企業の平均は21.2%の上昇、下落した企業の平均は15.7%の下落でした。

3年前との比較では、全体の騰落率は45.0%上昇し、上昇した企業375社の平均騰落率は63.2%の上昇、下落した企業101社の平均は22.8%下落となっています。こうしてみると、全体的に日本企業よりもアメリカ企業の株価のパフォーマンスのほうが高かったことがわかります(下図)。

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