波乱の株式市場でそれでも米国株が有望な理由

「米国四季報」を基に令和の投資戦略を探る

ニューヨーク証券取引所、2019年5月14日(写真:REUTERS/Brendan McDermid)

新天皇が即位し、令和という新しい時代を迎えましたが、株式市場は波乱の幕開けとなっています。

10連休という史上まれにみる長期官製休暇が明け、令和初の取引となった5月7日。日本の株価は、連休中にアメリカの株価が大きく変動し下落した流れを受け、連休前の4月26日比で335円安と大きく値を下げて取引を終えました。

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発端は、5日にアメリカのトランプ大統領が中国からの2000億ドル分の輸入品にかけられている10%の追加関税を25%に引き上げるとツイートしたことです。

これにより米中の貿易戦争に拍車がかかるとの懸念が高まり、6日の上海市場は急落。その後欧州、アメリカ、そして7日の日本と下落の連鎖が続きました。今回の追加関税の対象となる品目には食料品や日用品などが多数含まれるため、消費者の負担増などアメリカ景気への悪影響を懸念する声も出てきています。

さらに中国が報復措置を宣言し、13日にはアメリカが第4弾として中国からの輸入品すべてに関税を課すと表明しました。その後15日に発表された中国とアメリカの経済指標が市場予想を下回り、世界経済の先行きに不透明感も増すなか、市場は一段と不安定な展開になることが想定されます。

平成の30年間、日米株価は対照的な動き

今年に入り、改元前には、平成の30年間を振り返る企画がテレビや新聞・雑誌などで繰り返されてきました。

あらためて日本経済という視点で振り返ってみると、バブル経済の絶頂期にスタートした平成時代は、程なくバブル崩壊に直面します。その後、不良債権処理に手間取ったこともあり、長きにわたり景気の低迷に苦しんできました。成長の頼みの綱とされていた構造改革やイノベーションがいっこうに進まないなか、少子高齢化は顕著に進行し人口が減少に転じるなど、経済成長がより困難になる体質へと変化しています。

株価の推移で振り返ってみると(上図)、平成の幕開け時には3万円を上回っていた日経平均株価は1989年末に最高値4万円目前まで達しましたが、バブル崩壊とともに急落。1992年には2万円を、2001年には1万円を割り込むなど、10年以上にわたり株価下落のトレンドが続きました。

2008年のリーマンショック後に7000円まで下落した株価は、政局の混乱や東日本大震災の発生などもあり、しばらくは1万円を下回る推移が続きましたが、2012年後半以降は上昇トレンドを描いており、ようやく約20年前の水準まで戻ってきました。

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