東大生の「必ず伝わる説明の技術」が凄すぎた 「ドラえもん」を知らない人にどう説明する?
僕は東大生をはじめとする「勉強のできる学生」のことを、インタビューやアンケートを取って調査しているのですが、その中で見えてきたのは「説明が上手にできる人」「相手の目線に立って話をすることができる人」は問題を解く能力が高いということでした。
与えられた問題や目の前にある課題に対して、「他者視点」のある学生は必ず「ゴールから逆算」をします。とにかく目の前の問題を解こうと、あてずっぽうにいろんなアイデアや考えを発散させるのではなく、「いったい何が求められているのか?」「どうすればこの課題は解決するのか?」というゴールを見据えて物事を考えるのです。
これは、相手にわかりやすく説明しようとするときも同じことが必要と言えます。自分の中でわかりやすいと思うことをあてずっぽうに発信するのではなく、他者というゴールを見据えて、「いったいどういう説明をすれば相手に伝わるのか?」をしっかり考えることで、相手に伝わる内容をまとめることができる。
実は問題を解くのと相手に説明するというのは、同じ思考力を使っているのです。
というわけで今回は「ゴールから逆算した伝わりやすい説明」のやり方をご紹介したいと思います!
まずはみなさん、こちらの問題をご覧ください。これは、僕の新刊『東大ドリル』でも紹介している「説明力」を鍛える問題です。
漫画『ドラえもん』を、ドラえもんを読んだことも見たこともない相手に薦めなさい。
みなさんだったらこの問題、どういう回答を作りますか?
「相手の経験」と「肩書」さえあれば伝わる!
例えばですが、こういう回答をしてしまったらアウトです。
ドラえもんという未来から来たネコ型ロボットが出てくる漫画で、そのドラえもんの日常がとても面白いんです!
なぜこういう回答がダメなのかといえば、これはまったく相手目線に立っていないからです。だって考えてみてください。「未来から来たネコ型ロボット」って、想像つきますか?
おそらくドラえもんを知らない人はこれを聞いて、「ああ、4足歩行のネコの形のロボットが出てきて、そのネコがかわいくて面白いんだろうな」と考えるのではないでしょうか。そのドラえもんというキャラがまさか2足歩行だとは思わないだろうし、それどころかしゃべるとも思わないでしょう。「未来から来た」と言われても「だからなんだ」となってしまいかねません。
この回答は、ドラえもんを見たことがないのに「キャラのよさ」を理解してもらおうとしている時点で間違っているのです。だって、相手はその経験がないから、わかるわけがないのです。
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