また、ある女子高生は「制服なら服のセンスもバレないし、SNSに上げてもあれこれ言われない」と話していました。友人と遊びに行くと必ずプリクラや自撮りをInstagramにシェアする彼女たちにとって、服装や小物のコーデは失敗できません。制服ならアレンジするにしても、リボンやネクタイを足したり、セーターの色を変えたりするぐらいしかできないため安心です。
学校以外の制服はセーラー服や韓国風も
調査では、女子高生の約4割が「制服に関する校則やデザインを重視して学校を選んだ」と回答しています。とはいえ、自分の学校以外の制服にも憧れます。「なんちゃって制服を購入したことがありますか?」との質問に28.1%の女子高生が「ある」と答えています。
現在ではブレザータイプが主流の制服ですが、502人のうち120人が「セーラー服を着てみたい」と答えていました。自分の持っている制服と違うタイプという理由が大きいとは思いますが、いかにも制服というデザインも心をくすぐるのでしょう。
なんちゃって制服というと、ドン・キホーテなどで売られているコスプレを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、大手制服メーカーも販売しています。人気の学生服ショップの1つである「CONOMi」は、Instagramでもさまざまな制服コーデを紹介しています。
また、10代を中心に巻き起こっている「第3次韓流ブーム」は制服にも影響しています。調査では43人の女子高生が韓国風の制服を着てみたいと答えていました。韓国風、オルチャン風と呼ばれる制服は、ベストにラインが入っており、リボンは細いヒモ、プリーツのないミニスカートといったパターンが目立ちます。日本と大きく違うのは、シルエットが全体にタイトに仕上げられていることです。
カンコー学生服が運営する「カンコーオンラインショップ原宿セレクトスクエア」では、オルチャンスタイルの制服「SweetTeen elite」を2019年2月から販売しています。また、レンタル業を開始している企業もいます。「韓国制服レンタル S.S.U.」は、ベストやスカートを3泊4日で借りられるので、友人と遊びに出かけることができますね。制服のレンタルは韓国にもあり、レンタルショップ「NUGUNA」は韓国旅行での人気スポットです。
制服姿のアイドルグループの衣装や青春ドラマの制服に憧れる女子高生もいました。こうして考えてみると、かわいい制服を目にする機会はあちこちにありますね。
女子高生ブームが起きた1995年頃には、ルーズソックスが鉄板でした。ギャルファッションもはやっていて、渋谷109が女子高生の象徴のようなショップでした。その手にはスクバ(スクールバッグ)があり、スカート丈が一気に短くなったのもこの時代です。
もっとさかのぼると、スケバンやツッパリがはやった時代があり、スカート丈もくるぶしまで伸ばしている人が多くいました。上下のバランスを取るためか、セーラー服の丈を短く詰めている人もいましたね。
現在は一時期ほどスカート丈は短くなくなり、靴下は黒や紺のショート丈がはやっています。バッグは大きなバックパックを下げ気味にして持っています。また縦が少し長めの長方形になっているショルダーバッグも根強い人気があります。女子高生たちの強い味方である制服は、ずっと時代を映していくのでしょう。
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