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半減案も浮上、「専業主婦の年金問題」の核心 適用拡大と公的年金等控除縮小で解決に

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授
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実は、専業主婦に年金受給権を与えている国は、そう多くない。とくに、基礎年金の受給権を100%与えている主要国は日本ぐらいである。スウェーデンやフランス、ドイツは、そもそも無業の専業主婦は保険料の支払い義務もないが年金も受給できない。アメリカでは、専業主婦本人は保険料を払わなくてよいが、夫の年金額の50%しか受給できない。

カナダは、基礎年金に相当する年金の財源がすべて税で賄われているため、年金保険料の支払いという概念はなく、10年以上居住する国民なら誰でも年金が受給できる。

したがって、「年金保険料を払っていないのに年金給付を受けられる」という専業主婦の年金問題は、主要国の中では日本ならではの問題といえる。確かに、働く女性からすれば、年金保険料を払っていないのに年金給付を受けられるのは不公平だという意見は出てこよう。

専業主婦の年金問題、解決策は何か

では、専業主婦の年金問題をどう解決すればよいか。諸外国のように、専業主婦には年金受給権を与えない、というのも1つの考え方かもしれない。しかし、1986年以降に専業主婦の年金受給権を認めたわが国において、今さら取りえない選択肢である。

仮に専業主婦の年金受給権を認めないことにすれば、専業主婦だった期間のある人が、老後に配偶者を失うと、年金給付が大きく減ることになり、老後の所得保障がままならなくなる。老後の所得が少なすぎると、生活保護に頼らざるをえず、その給付財源はすべて税で賄われる。

専業主婦の年金受給権を認めず、保険料を払わなくてよい代わりに年金も出さないとしても、老後の生活を生活保護給付で賄うとなれば、本人以外の人が払った税で財源を賄うことになる。それでは、問題の解決になっていない。

専業主婦の保険料を収入のある夫に払ってもらえばよい、という考え方もあろう。それは、比較的所得の高い夫ならよいが、低所得の夫なら保険料負担に耐えられない。保険料負担に耐えられないほど低所得なら、保険料の減免措置を講じればよいかもしれないが、減免措置を与えれば、それは今の仕組み(専業主婦は保険料を払わない)とほとんど同じになる。

カナダのように、保険料でなく税で年金給付の財源をすべて賄えば、誰が保険料を払ったかは不問となるから、第3号被保険者問題は解消する。その代わり、年金給付の財源を税で賄うだけの増税が必要になる。

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