「管理職とプレイヤー」を両立する人が陥るワナ プレイング・マネジャーはなぜ難しいのか
管理職の多くがチームのマネジメントと同時に、個人の成果も求められる「プレイング・マネジャー」である点は、日本の労働事情の特徴としてよく挙げられます。
この日本特有ともいうべきポジションですが、『スタンフォード式 最高のリーダーシップ』の著者で、日米両国にルーツを持つスティーヴン・マーフィ重松氏は、「プレイング・マネジャーの『リーダーとチームメンバーの距離が微妙に近い』という特徴によって、部下からの信用と個人成績、両方を損ないかねない」とその危険性を指摘します。
プレイング・マネジャー2つの課題
プレイング・マネジャーは、「チームの成果」と「個人の業績」という2つの課題をこなすように会社からプレッシャーをかけられます。
加えて、「チームの成果」には売り上げのような「数字としての成果」のほか、人材育成や人材活用、潤滑なコミュニケーションなどの「数字にならない成果」まで含まれており、課題は膨大にあるといえるでしょう。
こうしてプレッシャーがかかったプレイング・マネジャーは、チームリーディング上、とても有効とは思えない極端なアプローチを取ってしまうケースが見受けられます。
・自分ファーストな「強権的リーダー」
・チームファーストで、皆のために我慢する「自己犠牲型リーダー」
・チームファーストで、皆のために我慢する「自己犠牲型リーダー」
いずれのタイプも、「日頃接するチームのために、自分がやらなくては」という強い責任感によって、いつしか「自分のプレー」に重点がシフトする点が特徴です。
自分ファーストタイプのプレイング・マネジャーは、「自分を中心にチームを動かそう」としがちです。「自分が成果を上げれば、それが組織のためにもなる」という発想に陥ってしまうのです。
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