「春の引っ越し」で業界大混乱!壮絶な舞台裏

不動産管理など関連業者も超多忙だった

春の引っ越しシーズンに関連する事業者の繁忙ぶりは、しばらく改善が見込めなさそうです(写真:Mills/PIXTA)

新入学や転勤が多いことから、春は「引っ越しシーズン」と呼ばれている。しかし、結論からいうと、今後はできるだけこの時期に引っ越しをするのは避けたほうがよさそうだ。

引っ越し業者は当然のことながら、関連する事業者も甚だしい繁忙ぶりで、今後しばらくは改善が見込めなさそうな状況であるからだ。私たち消費者は、このことを肝に銘じておいたほうがいいだろう。

引っ越し業者の人手不足に加えて、今年はレオパレス21問題なども加わり、このシーズンの引っ越しは困難を極めそうという話が、マスコミで数多く予想されていた。では、その実態はどうだったのか。そんな疑問を持っていたところ、筆者の取材と関わりが多い周辺事業者の声を拾うことができた。

前年と比べ仕事量は1.5倍

大手不動産会社の下請けで、首都圏で賃貸住宅を中心に管理事業を行うA社に勤務する山本一浩さん(仮名、34歳)は、今年の3月中旬から4月中旬にかけて、前年比1.5倍の仕事量をこなしていた。

そんな中で、彼は「この時期の引っ越しは関連する業者にとっても、もうパンク状態。(引っ越しの予定がある人は)これからはできるだけ早めに動くべき」と確信したという。

担当しているのは立ち会い業務。その内容は入居者退去後の物件チェック、クリーニングや修繕などの作業経費の見積もり、その施工やサービス業者の手配、カギ交換など。施工内容を見極めることも大切な業務である。

山本さんは3月に25件の立ち会い物件を抱えていた(4月にも同数を予定しているという)。1物件に最低2回、多いケースでは5回以上も足を運ぶ必要がある。しかも、物件は個別散在しているので、移動だけでも少なくとも1時間は見ないといけない。

通常、1日3件(10時~、13時~、16時~)が限界だというが、この春はそれ以上の件数をこなし、昼食の時間も取りづらかった。「夕方の移動時間に立ち食いそばでやっと昼食、ということもよくあります」。

次ページ自らクロス交換をすることも
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 本当に強い大学
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の勝者と敗者<br>不動産 熱狂の裏側

実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

東洋経済education×ICT