原田:選挙資金の集め方については、オバマ前大統領の手法を参考にしているんだろうね。彼女はオバマ大統領の選挙運動にもボランティアで参加していた経験があるし。
話をまとめると、AOCについての若者たちの期待は大きい。同世代である分、ひょっとするとオバマ前大統領やサンダース議員よりも大きくなる可能性もある。
でも、彼女はあまりに話題になりすぎている分、既存の議員や共和党議員に標的にされて、重箱の隅も含めていろいろと突かれ始めているから、彼女が35歳になるまで持つかどうかが焦点ですね。
もちろん年齢が悪いわけではないけれど、国全体が高齢化し、定年制の議論はどこ吹く風、高齢政治家ばかりが目立っている日本からすると、彼女の登場はとてもうらやましい、というのが本音のところです。
日本の人気政治家と言えば、小泉進次郎議員に集中しているけど、AOCと違ってもう中年だし、地盤のある3世議員です。あ、彼も関東学院大学を出た後に、コロンビア大学の大学院に通ったので、皆さんの先輩ですね。それ自体が悪いことでは決してないけれど、日本にも彼よりももっと若く、そして地盤がないところからはい上がってくる若者世代の政治家が出て、彼以外の選択肢もでてくると、日本の若者たちの政治意識も急激に高まってくるかもしれませんね。
若者世代が求めているのは衝撃的で新しいスター
原田:ところで、前回の大統領戦でヒラリー候補と民主党の候補の座をめぐって激しいバトルを繰り広げ、主に大都市部を中心とした若者に支持されたサンダース議員についてはどう思いますか? 彼は今回も立候補を表明したけれど、アンチトランプのミレニアル世代は今回こそ彼を大統領にしたいと願っているんだろうか?
テイラー:彼はもう大統領選に出ないほうがいいです。彼は、すでに一度過去に立候補していて、選挙に負けています。今こそ、若く新しい候補者が立ち上がるべきです。サンダースは前回の選挙で民主党内の分裂を引き起こし、民主党が選挙を戦ううえでダメージを与えました。
アラン:前回、彼が出たことで、民主党支持者がヒラリー派とサンダース派に割れてしまったことが、トランプを生み出す大きな原因になってしまったと思います。今回こそ民主党は、民主党支持者も含め、絶対にトランプに勝てる強い候補者を1本に絞らないと。
エレン:サンダースの考えや政策自体は、ミレニアル世代には大変フィットすると思います。だから、彼は選挙に出るんじゃなくて、政策アドバイザーに就いてほしい。
原田:サンダースの思想は好きだけど、彼の選挙にはもう期待していない人が多いんだね。まあ、前回失敗もしているし、すでに77歳のおじいちゃんだから、君らミレニアル世代とはあまりに年齢もかけ離れてもいるしね。
だから、トランプ大統領を思いっきり引き離せるような衝撃的で新しいスターを君たちは求めているんだね。今のところ、そこまでの候補者が、まだ大統領選に出てきていないと言われているのが、かわいそうなところだけど……。
(次回に続く)
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