お笑い番組でしつこく「笑い声」が入る深いワケ 私たちはこっそりコントロールされている

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映画『クヒオ大佐』で堺雅人が演じた結婚詐欺師は、「アメリカ空軍パイロットでカメハメハ大王やエリザベス女王の親類」を名乗り、軍服姿で女性をだましたという実在の人物がモデルだ。テレビCMで有名俳優が白衣を着て、商品の効果を語るのも同じだ。

われわれは権威には無防備だが、2つの質問で防御できる。

「この権威者、本当に専門家なのか?」。クヒオ大佐は、実は飛行機を操縦できない。

「この専門家、どの程度誠実なのか?」。その人にどれだけお金が入るか考えれば、ダマされる可能性は減る。

希少性のワナから逃げるには?

希少性……「手に入りにくいものはいいものだ」と思ってしまう

私たちは「手に入りにくいものはいいもの」と考える。これは「自由」と関係がある。

入手する機会が減ると、「入手する自由」を失う。私たちは自由を失うのを嫌う。これを「心理的リアクタンス」と言う。要は「自分で決められないのはイヤ」なのである。

『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

だからわれわれは「限定10個」と言われた瞬間にスイッチが入り、無性にほしくなる。

防御策は「希少なモノがいいとは限らない」と気づくこと。希少なものがほしいのは、使いたいからではなく、単に所有したいからだ。「限定10個」と言われたらまずは頭を冷やし「本当にこの商品がほしいのか?」と考えれば、希少性のワナから逃れられる。

時代の流れが速くなり情報も増え、判断すべき選択肢も増えているので、私たちは「思考の近道」を使わざるをえない。本書の最後でチャルディーニは、「思考の近道を使い意思決定すれば日々の生活を効率的にできるが、この仕組みを悪用する者もいる。本書の6つのポイントを理解し、そのようなインチキに対抗してほしい」と締めくくっている。

私たちビジネスパーソンは、日々の仕事でつねに交渉している。相手の攻撃パターンを理解しよりよき交渉をするうえで、本書は大いに役立つはずだ。

永井 孝尚 マーケティング戦略コンサルタント

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ながい たかひさ / Takahisa Nagai

慶應義塾大学工学部を卒業後、日本IBMの戦略マーケティングマネージャー、人材育成責任者などを経て、2013年退社。同年、多摩大学大学院客員教授を担当。マーケティング戦略思考を日本に根づかせるため、ウォンツアンドバリュー株式会社を設立。多くの企業・団体へ戦略策定支援を行う一方、毎年2000人以上に講演や研修を提供。2020年からはオンライン「永井経営塾」主宰。著書に60万部超『100円のコーラを1000円で売る方法』シリーズ、15万部超『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』シリーズ(すべてKADOKAWA)など。著書累計は100万部超。

オフィシャルサイト

X(旧Twitter) @takahisanagai

永井経営塾

 

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