燃え尽きる「いい人」と成功する「いい人」の差 全部オレのモノ?それとも平等・公平重視?
パイを2人で切り分けるときにわかる3つのタイプ
「いい人でありたい」と思っている人は多いはず。しかし世の中には、成功する「いい人」と燃え尽きてしまう「いい人」がいる。この違いを理解しないとなかなか成功しない。
このことを教えてくれるのがアダム・グラントの著書『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』だ。ちなみにグラントはビジネススクールとして世界で最も高い評価を受けるペンシルベニア大学ウォートン校で最年少の28 歳で終身教授になった組織心理学者である。
グラントは「そもそも人には3種類いる」と言う。これはアップルパイを2人で切り分けるときの行動でわかる。
現実には、人は状況により3つの顔を使い分けている。子供には親としてギバーになり、価格を値切る場合はテイカーになる。しかし仕事ではどれか1つのスタイルになる。
仕事で他人とどのように接するかで、その人がどのタイプかがわかる。テイカーは上司には従順だが部下を支配する。ギバーは誰に対しても与えようとする。
テイカーが一番得をし、ギバーは常に損するように見えるが、グラントは逆に、「成功するのは、常に相手の立場で考えるギバーだ」という。ただしギバーが常に成功するとは限らないのが、重要なポイントだ。
グラントがエンジニアを調査した結果、最も生産性が低いエンジニアはギバーだった。常に他人を手伝い、自分の仕事は後回しにする。しかし最も生産性が高いエンジニアもギバーだった。テイカーとマッチャーはほどほどの成功にとどまった。医学生、販売業などさまざまな分野でもこのパターンは変わらなかった。
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