西武の「大型新人」ラビューは球団経営を救うか

昨季首位でも集客下位、ファン層拡大に期待

埼玉西武ライオンズにとっても、勝敗に左右されない安定的な入場者数確保や新たなファンの獲得を目指すうえで、他球団の取り組みが参考になる。

実際、2018年シーズンに稼働率首位となったDeNAのレギュラーシーズンの順位はセ・リーグ4位で、クライマックスシリーズにも進出できなかった。DeNAが進めるまちづくりとの一体的な球場強化策は、勝敗に関係なく集客できる可能性を示している。

例えば「球場ホテル」はどうか

また、日本ハムによる「北海道ボールパーク」は温泉に浸かりながら野球観戦を楽しめる世界初の野球場となる。筆者の私案であるが、ライオンズも例えば、ホテルの客室からの観戦と宿泊を楽しめる「球場ホテル」といった目新しい施策を考えてもよいのではないか。

シーズン開幕を前にライオンズの選手や関係者らが寺院で必勝を祈願した(筆者撮影)

球場ホテルがあれば、観戦後に、メットライフドームのそばに広がる狭山湖などの散策、あるいは西武園や狭山スキー場などでのレジャーを提案できる。周辺施設と一体となった活性化が可能となり、地域活性化にも貢献できる。

鉄道の観光利用を研究する崎本武志江戸川大学教授も「インバウンド客の誘致を見据えた総合リゾートエリアを目指す視点で、メットライフドームに隣接する西武園の活性化を図ることで、ボールパーク化の効果をさらに高めることができる」とメットライフドームと西武園の一体的な活性化の必要性を指摘する。

そして、ラビューに乗って訪れた人たちが西武球場前駅の改札を出ると、観戦以外に楽しめる施設や、選手と触れ合える体験が数多く用意されていることが、ライオンズファンのさらなる増加を導くはずだ。まずは、メットライフドームを勝敗に関係なく集客できるスタジアムへ進化させるうえで、新型特急ラビューとボールパーク化を結びつける施策を実行することが重要となる。

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