西武の「大型新人」ラビューは球団経営を救うか

昨季首位でも集客下位、ファン層拡大に期待

一方、12球団における入場者数の順位は9位にとどまる。また筆者の試算では、主催試合71試合(地方球場開催含む)の総収容人員に対する入場者数の割合である稼働率は75.7%で、こちらも12球団中9位であった。

昨シーズンまでチームを支えていたエースの菊池雄星投手やパ・リーグ打点王の浅村栄斗選手らの流出に加えて、榎田大樹投手ら主力投手のけがや病気による離脱も響き、今シーズンは開幕から競り負けた試合が多くあった。仮にチーム成績が昨シーズンを下回る状況が続いた場合、入場者数やファンクラブ会員数に影響が出る展開も予想される。

そこで重要となるのが、チーム成績に左右されない魅力向上に向けた取り組みである。

他球団の取り組みは?

参考になるのが、稼働率をトップへ押し上げた横浜DeNAベイスターズの事例である。

2012年シーズンに横浜DeNAベイスターズとして再スタートを切る前年の2011年シーズンの入場者数は110万2192人と12球団中最下位であった。

DeNAが運営会社となった2012年シーズン以降は、綿密なマーケティングリサーチに基づく積極策が次々と実行に移され、今やチケットの入手が困難な人気球団へと変貌を遂げた。

DeNAが重視したのは野球ファン以外の誘致で、そのための施策が本拠地・横浜スタジアムの魅力向上策と地域活性化を連動させた「コミュニティ・ボールパーク」化であった。

関係自治体と連携して、試合前後にスタジアム周辺の散策を楽しめるように歴史的建造物のリノベーションを進めたり、また仕事帰りにグループでの観戦を楽しめるように横浜スタジアムにビールサーバーを設置したカウンター席を設けたりするなどの取り組みを進めた。

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