中核のスーパーが大不振のイオン、拡大路線と決別も出足から難航の兆し《特集・流通大乱》


 イオンでは9月から、従来は店長に委ねていた販売部門を切り離し、新たに各店に販売課長・販売主任を設置した。衣食住各部門の販売責任を明確にし、専門性を深めることを狙っている。専門店に対抗するため、従来のように店長に全部門を一緒くたに統括させているのでは不十分と考えたからだ。

だが、衣料専門店からイオンに移って来たマネージャーが言う。「何で魚売り場とファッション売り場のBGMが同じなのか」。専門店出身者にとって、GMSの売り場はそれだけ違和感があるという。「うち(イオン)で育った人にはそういう指摘ができない。あらゆる部署の経験を何でも知っているというように思えても、結局何もわかっていない人も多い」(村井社長)。

「何でもある」はやめる 専門店と戦える体制構築

11月25日、奈良県橿原市のイオンモール橿原アルル内にオープンした橿原ビブレ。300坪のスペースに三つの雑貨専門店をそろえ、通常、衣料品を主に扱うビブレとしては、初めて服飾雑貨のみを取り扱った店だ。オープン以来、計画を上回る好調ぶり。今後イオンでは衣料品以外の領域に特化した店を、他店舗でも検討していくという。「衣料品と違い、天候に左右されない点は大きい。何でもある、はやめて、特化するものも出していかないといけない」(同)。

イオンが目指すGMS改革の方向性。それはアイテム数を絞り込みながら商品を見直し、GMSを専門店の集合体として再構築するイメージだろう。

だが、イオンが想定する以上のスピードで、消費は縮んでいる。グループ化したマイカル、ダイエーともにこれまでは業績低迷が続いている。GMS自体の存在価値が真剣に問われる局面に入った。

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(週刊東洋経済)

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