Wiiでアニメの動画配信スタート 海外のオタク需要も深耕できるか


 世界販売台数が4000万台を超えた、任天堂のゲーム機「Wii」。半数以上がインターネットに接続され、動画配信も始まっている。しかし基本ソフトウエアがWindows95程度の仕様のため、画像サイズが小さく解像度も低かった。

これを克服したのが、中堅ソフトメーカーの富士ソフト。フル画面でDVDと同レベルの動画配信を実現した「みんなのシアターWii」では、アニメや映画を中心にビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスで配信する。富士ソフトはソフトウエアの下請け開発が事業の柱で、ロースペックの環境下での画像処理技術が豊富。過疎地やトンネル内にネット経由でテレビの動画を配信するノウハウをWiiにも生かせると着目した。しかし任天堂との取引実績は皆無で、悩んだ担当者は「任天堂のお客様センターに電話した」(DC事業企画部の松浦直樹部長)。無事に担当部署までこぎ着け、画像処理技術を生かした20もの企画案を提出したところ、任天堂の目に留まったのが動画配信だった。

「ガンダムなど日本のアニメを充実させ、海外のオタク需要を狙う」(松浦部長)と期待は大きい。今後はVODサービスを武器に、海外の映画会社とも交渉を進め、洋画などキラーコンテンツの拡充を図る。Wiiの動画配信は大手企業も参入に意欲的で、今後の広がりが期待できそうだ。

(麻田真衣 =週刊東洋経済)

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