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「子どもは褒めて育てる」を実践する人の誤解 極めて特殊な成功体験に魅了されるのはNGだ

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  • 中室 牧子 慶応義塾大学総合政策学部教授
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漫画で見たような光景を繰り広げている家庭は少なくないと思います。ここでは、子育て中の友人たちから受ける相談で多い「子どもを勉強させるために、ご褒美で釣ってはいけないのか」「子どもは褒めて育てるべきなのか?」の2点についてデータを用いながら解説します。

「子どもを勉強させるために、ご褒美で釣ってはいけないのか」――。

これは、子育て中の友人たちから最もよく受ける相談です。「にんじんをぶら下げれば勉強するんだったらそれでいいじゃないか」という考え方もあるのかもしれません。しかし、ご褒美で子どもを釣らなければ勉強させられないなんて、親として失格なのではないかと、密かに悩んでおられる方も多いようです。

教育の収益率は株や債権と比べて高い

経済学には「教育の収益率」という概念があります。これは、「子どもが1年間追加で教育を受けたことによって、その子の将来の収入がどれくらい高くなるか」を数字で表したものです。そして、教育の収益率は、株や債券などの金融資産への投資などと比べても高いことが、多くの研究で示されています。

では、なぜ子どもたちは、目の前にご褒美がなければちゃんと勉強しないのでしょう。

実は、人間には目先の利益が大きく見えてしまうという性質があり、それゆえに、遠い将来のことなら冷静に考えて賢い選択ができても、近い将来のことだと、たとえ小さくともすぐに得られる満足を大切にしてしまうのです。

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【例えば…】

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