フランスのサービスは世界最低って本当? エールフランスはもう一生使わない

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フランスのサービス水準向上に向けて

フランスがサービスに問題が多い国であるのは、残念ながら確かである。レジや受付の仕事は極端に遅く、ビサなども壮絶に非効率な官僚主義と公務員の多さのために途方もない時間とプロセスがかかる。最近フランスの観光業組合か何かがフランスはサービスが悪い、という印象を変えるために諸々の改革案をとっているらしいが、フランスへの窓口であるエールフランス社員の意識改革や企業文化改革が最優先事項であろう。

誤解のないように書くと、私はフランスが大好きでその文化を尊敬している。この一連のおそらく世界最低水準(一人当たりGDP比)のサービスにも関わらず、世界中で最も観光客が押し寄せるほど、その文化は世界的に尊敬され強い吸引力を有している。しかも生きるために働くのではなく、働くために生きる人が多い現代のグローバル・競争社会において、これほど働くことが人生を楽しむための二の次であることが徹底しているカルチャーも見上げたものである。

しかしフランスが好きだからこそ、このフランスへの玄関である航空会社のサービス改善を切に求めたい。私のヨーロッパの友人だけでなく、フランスの友人もエールフランスはできるだけ使わない、と怒っている人が極めて多いのに驚いた。やはり国営カルチャー、社会主義カルチャーの会社では経営が極めて苦しかろうと、サービスを改善するという民間での競争の基本が根付くことはないのだろうか。

今後エールフランスが観光大国・文化大国フランスの空の顔として恥じないサービスをフランスへの訪問客に提供することを、心より祈念する次第である――もう一生使わないけど。オーボワ、エールフランス!! 

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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