オーバーブッキングで乗客のスケジュールを平気で犠牲に
エールフランスよ、ちょっと待ってくれ。天候が悪くて出発が遅延するのは理解しよう。しかし本来私が予約していた便がオーバーブッキングされていなければ、私は平和に香港に予定通り帰ってこれたはずだ。
エールフランスに限らず航空会社はオーバーブッキングすることがあるが、これは一定の割合で予約をキャンセルする人がいるので、利益を確保するため座席数よりも多くのチケットを売るためだ。
これは航空業界の驚くべき商慣行である。航空会社の利益のために、客の遠い海外での予定や仕事、相手先との信頼や仕事を通じての利益が平気で犠牲にされているのである。
しぶとく抗議すれば、600ユーロは帰ってくる
私が「一日遅れれば私の香港でのミーティングに間に合わず、香港に行く意味もなくなってしまう。他の航空会社の便からでも探して、少しでも早く香港に着くよう振り替えて欲しい」と要請をしてもなしのつぶてであった。
私がしぶとく抗議を続けたところ、“これは当社のオーバーブッキングのせいだから”と600ユーロの現金か800ユーロ分のエールフランスショッピング券みたいなものを提示してくる(これも抗議しなければ、知らされなかったことである)。
私が「香港でのミーティングを逃して私が失うものはたかだか600ユーロではなく、私がパリに一日延泊して失う時間の価値も、600ユーロなんかはない。とにかく明日の香港でのミーティングに間に合う便に変えてくれ」とお願いしても、「間に合う便は他の空港会社もない。これ以上のことはできないからカスタマーセンターにきいて」の一点張りである。ちなみに実際はエアロフロートが空いていて、私は結局それで香港に飛ぶことにした。
後にカスタマーセンターに指定されたオンラインフォームで問い合わせたら、10日間くらいたってようやく来た返事が、「パリから香港までの分は返金に応じるが、ロンドンからパリの分は返せない」というものだった。
そしてそれに対する私の礼儀正しい抗議のメールは、10日間無視され続けているのだが、皮肉なことにエールフランスのプロモーションメールが連日送りつけられている。
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