「要するに」「簡潔に」を使う人に欠けている視点 それでは相手にちゃんと伝わっていない
「仮にパーフェクトを100としたら、昨日のプレゼンの自己評価は?」
数字で尋ねると相手も数字で返答する。面白いことに人間とはそういう生き物のようです。もし「90です」と答えたら、「じゃあその残り10はなに?」と尋ねてあげてください。その答えが次回までの課題ということになります。あなたが言うのではなく、相手に「残り10」の正体を言わせるのがポイントです。
人のマネジメントに「数会話」を使う発想
ご紹介したものに共通するのは、「相手の行動に直結する伝え方」になっているということです。例えば「1行で表現して」という指示。これは要するに「これ以上はそぎ落とせないと言えるほど本質だけを残せ」という指示です。それはつまり「本質が何かを深く考える」という行動に直結する伝え方。
もしこれが単に「エッセンシャル思考しなさい」という伝わりにくい言葉で伝えてしまうと、はたして相手は1行で表現するまでそぎ落とすことができるか大いに疑問です。これは先ほどの「ちょっと今から外を歩きましょうか」と同じ論理です。
数会話のメリットは「伝わる」だけではありません。具体的な行動に直結することが最大のメリットです。ゆえに、私は人をマネジメントする立場の方にこそ、ぜひ意識して使ってみてほしいと思っています。
私がいうまでもなく、ビジネスは人が行動するから成果が出ます。英語で雑談ができることもすばらしいですが、数字で相手を動かすコミュニケーションができることも重要だとは思いませんか。「数会話」は「英会話」よりもずっと大切なビジネスコミュニケーションの手法なのです。だから最後に言わせてもらいます。
ビジネスでは、「数字」が最強の言葉である。
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