「要するに」「簡潔に」を使う人に欠けている視点

それでは相手にちゃんと伝わっていない

ビジネスで成果を出している人が使うコミュニケーションの手法とは?(写真:YAMATO・PIXTA)
ビジネスの会話ではつい、「要するに」や「簡潔に」といった言葉を使いがちですが、こうした言葉は結構あいまいなもの。どうすれば、相手に自分が伝えたいことが明確に伝わるのでしょうか。
今回は、『少ない言葉+ていねい+正しそうでOK! 伝わるスイッチ』の著者で、「ビジネス数学」の第一人者としてビジネスエリートやスポーツ選手などの能力向上をサポートしている深沢真太郎氏が、成果を出している人が使っている「数学的な伝え方」を紹介します。

あなたは「数字」をどう定義しているか

唐突ですが、世界中で伝わる言語とはなんだと思いますか。

実は、この問いに「英語」と答えるビジネスパーソンがとても多い。確かに伝わるでしょう。でも私は自信を持って「数字」と答えます。できれば同じように即答できるビジネスパーソンを増やしたい。これが、いま私がしている活動をシンプルに表現したものです。

数字でコミュニケーションしたほうが伝わる

この1行に異論を唱えるビジネスパーソンはおそらくいないでしょう。実際、私はビジネスパーソンやプロスポーツで活躍するアスリートに向けて教育研修を提供していますが、どんな分野であれ、成功している人に共通するのは数字でコミュニケーションすることができるということです。

それほど誰もが重要だとわかっていることなのに、そこに課題を感じている企業、あるいは個人はたくさんいる。いったいなぜか。私はこの問いに明確な答えを持っています。

多くのビジネスパーソンが、「数字=コトバ」と定義できていないから。

営業マンにとって数字は「追いかけるもの」と思っているかもしれない。
経理部員にとって数字は「正確に整えるもの」と思っているかもしれない。

もし「コミュニケーションに使うもの」と定義できていなければ、数字でコミュニケーションできるわけがない。それができなければ、伝わるわけがない。伝わらなければ、ビジネスで成果が出るわけがないのです。

「ちょっと今から外を歩きましょうか」

ある日、試しに2人の友人にこう伝えてみました。一緒に外を散歩。10分ほどして1人が「てっきり3分くらいだと思った」と言う。もう1人は「30分くらいだと思った」と笑います。ちなみに私はあの台詞を「60分くらい」のつもりで言っています。10倍、20倍の違い。ビジネスコミュニケーションでも同じようなことが起こるとしたら、ゾッとしないだろうか。

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