「お菓子習慣」があなたの体を秘かに蝕むワケ 意外と知らない「超加工食品」の脅威

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こうしたことからもわかるとおり、精製度が高い「超加工食品」は、純度が増すために中毒性を生むことがあります。私はそういった中毒性のある食べ物を、身近な素材で常習性をもたらすものという意味で、「マイルドドラッグ」と呼んでいます。

体重や血糖値が気になる人は、「カロリーゼロ」「糖質オフ」などと表記されたお菓子に切り替えているので大丈夫、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ところが、「糖質オフ」などの表記のお菓子に使われているのは、超加工食品のひとつである人工甘味料です。

カロリーがないために太らず、血糖値も上げないといわれてきましたが、最近の研究では、人工甘味料で「肥満する」「血糖値が上がる」という研究報告がいくつも挙げられています。

また、ヘルシーな印象があるドリンクにも注意が必要です。例えば、健康のために野菜や果物のスムージーを飲んでいたとしても、その中に異性化糖(自然由来の果糖を精製したもの)が入っていると、その弊害が心配です。

最近の研究では、異性化糖が肥満や高血圧、糖尿病の要因であると指摘する研究者が増えています。果糖ブドウ糖液糖を含む清涼飲料水を1日に1回でも飲む人が太りやすいことも、いくつかの研究論文で明らかになっています。

また、1日1リットル炭酸ジュースを飲んだときに相当する果糖溶液を、ラットに6週間摂取させて記憶力と神経細胞を調べた、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のフェルナンド・ゴメツピニラ博士らの実験によると、果糖を摂取したラットは記憶力が低下して迷路試験を解くのに通常の2倍以上の時間を要し、海馬で200以上、視床下部では700以上の遺伝子が異常なパターンを示したことがわかっています。

健康によいとされる乳酸菌飲料も、原料で最も多いのは果糖ブドウ糖液糖などの異性化糖だったというケースもあります。健康のために飲んでいるドリンクが、体に悪影響をもたらしてしまっては皮肉な話です。商品を選ぶ際には気をつけてください。

お菓子中毒から脱け出す、今日からできる3つのポイント

■今日からできること1 中毒をもたらす“犯人”を知る

まず、お菓子中毒を抜け出すために大切なことは、冒頭のチェックを通して自分がお菓子中毒であることをしっかり自覚することです。

というのも、お菓子中毒のいちばん怖いところは、本人も周囲も中毒に陥っていることを自覚できずに、食べ続けてしまうことだからです。

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