収益力では新日石と互角、銅の需要は石油より堅調だ--高萩光紀・新日鉱ホールディングス社長

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収益力では新日石と互角、銅の需要は石油より堅調だ--高萩光紀・新日鉱ホールディングス社長

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--統合の相手がどうして新日本石油だったのですか。

自分がジャパンエナジーの社長時代に岡山・水島製油所の操業の一体化で提携するなど、「強い縁」があったのが一つの理由です。それに統合するのであれば1回限りにしたい、さらに何回もやりたくはないとも思っていました。

当社の場合、石油事業の規模は新日石に劣りますが、金属事業を加えた企業全体の収益力の面では決して新日石と遜色ない。金属と石油の分離はせず、しかも対等の立場でないかぎり統合は一切やらない、という話をしたら、新日石側にも異存はなく、統合の検討に入りました。

株主からは説明会などの場で、石油精製・販売事業の収益性の低さをかねて指摘されていました。構造的に国内需要が落ちているのに、製油所の過剰能力削減がなかなか進まない。しかし、製油所は少しでも稼働率を上げようとして石油製品を生産し、マーケットに流す。それがマーケットの価格を不必要に押し下げる結果となり、各社の同事業は疲弊しています。

そうした状態を見るとやはり、何とかしなければいけないと。(新日石の)西尾社長も大変だと思っていたのは事実です。

--「日量40万バレル以上の供給能力削減」という計画には上乗せが必要ですか。

あと20万バレル程度は積み増さなくてはならないでしょう。水島製油所は完全に一体化させ、どの程度の処理能力があればいいのか考えればいい。少なくとも(新日石、ジャパンエナジー合計で現在の)日量45万バレルの能力など必要ない。

利益は石油で3000億、金属で2000億円

--統合新会社で2015年度に5000億円の経常利益達成という目標を掲げていますが。

上流の石油開発部門については、油田をどんどん見つけることができるかというと、そう簡単ではありません。まずは石油精製・販売部門のコスト競争力向上に徹底的に取り組み、(各事業会社発足から)3年以内に600億円の削減効果を出し、5年以内にはそれを1000億円まで引き上げると打ち出しました。

そうした努力で5000億円のうち、石油事業で少なくとも3000億円の利益を上げる体制にしないといけない。つまり、(チタンや太陽光発電用途のポリシリコンなど「独立事業」を含めた)金属事業全体では2000億円程度いけると考えています。

売上高では全体が10兆円で石油が9兆円、金属は1兆円。金属の売上高経常利益率は20%に達する計算です。これに対して石油事業の利益率は3%ちょっと。いかに金属の収益力が大きいかということです。

金属事業では今後、銅鉱山開発などに多額の資金が必要となりますが、開発などが順調に進めば、20%の利益率クリアは可能です。 

--石油・精製事業のテコ入れで得られたキャッシュフローを金属事業に振り向けるとの筋書きですね。

石油事業の売り上げが9兆円に達したときに収益が上がらないとなれば、株主も納得しない。だから、断トツの競争力を持った石油会社にならなければと考えているのです。

コスト削減には聖域を設けないつもり。そうすれば、まだ削減の余地はあるし、余剰精製能力を減らすだけでもかなり違うはずです。

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