肩こりは「もんでも治らない」という驚きの真実 ストレッチや筋トレが逆効果になることも
コリや痛みをほぐすために、マッサージに通う人もいるでしょう。マッサージは皮膚をさすったりもんだりすることで血流をよくし、筋肉を緩める働きがあります。
しかし、筋肉をマッサージする方向によっては効果が得られないこともあるのです。
その人にとって緩めてはいけない筋肉をマッサージによって緩めてしまうと、より筋肉を緊張させてしまい、首や肩、腰の痛みがさらに強くなることもあります。
緩めてはいけない筋肉は、家にとって支柱のようなものです。支柱とは文字通り家を支えている柱です。
同じように体の支柱となる筋肉が緩んでいたら、体を支えるバランスが悪くなり、安定感が損なわれます。そこで体を安定させるために、ほかの部分の筋肉が頑張らなくてはならず、またコリや痛みが起こります。
ちなみに、「マッサージは痛ければ痛いほど効いている」というのも誤解です。痛みを感じるほど強い力でマッサージされると、筋肉がよけい緊張したり、筋や筋膜を痛めたりして炎症を起こすこともあります。これがいわゆる「もみ返し」です。
体はもともと歪んでいるし左右差もある
「体の歪みがコリや痛みの原因になる」と考える患者さんも多くいます。
たしかに体の歪みはコリや痛みの原因になりますが、私は「さほど気にすることではありませんよ」と説明しています。
なぜなら、歪みよりも体の動かし方のクセのほうが、体に与える影響が大きいからです。
そもそも生まれたときから、誰にでも多かれ少なかれ体に歪みが出ています。また、心臓は左側に1つだけ、肝臓は右側に1つだけと、人間の体自体が左右対称ではありません。完全に歪みのない体を目指してもそれは不可能ですし、目指す必要もないのです。
「歪みがある!」と言われると、私たちはなぜか責められているような気がして正しい位置に戻さなければと思ってしまいます。
しかしコリや痛みを改善するなら、歪みそのものを治そうとするよりも、繰り返しになりますがサボっている部分を働かせるようにするほうが早いし確実です。
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