肩こりは「もんでも治らない」という驚きの真実

ストレッチや筋トレが逆効果になることも

頑張っている場所とサボっている場所は、姿勢や座り方といった日常的な体の動かし方のクセによって生まれます。

ただし、少しわかりにくいのが「動かしていない=サボっている」わけではないということです。

デスクワークをしているときの姿勢を思い出してください。

座りっぱなしでモニターの画面を覗きこみながら仕事をしているとき、つねに頭には重力によって前方に倒れる力が加わっています。

このとき、首や背中は動いていませんが、僧帽筋などの筋肉は頭がこれ以上前に倒れてしまわないように、ずっと頑張って頭を支えています。

このように「頑張っている=動かしている」わけではないことが、根本的な原因をさらにわかりにくくしています。

頑張っているかどうかは意外と気がつきにくいし、同様にサボっているかどうかも気がつきにくいのです。

「肋骨」回りの筋肉がサボると腰痛やひざ痛に

日常的に、肋骨の動きを意識することはほとんどないかもしれませんが、肋骨には体の胴体部分を支える筋が多く付着していますし、関節が多いので想像以上に私たちの一つひとつの動作に関連しています。

肋骨がサボってしまうことで、体のあちこちに影響が出ます。

例えばものを持ち上げるときには腰が頑張らなければなりません。

重たい頭を支えるために、肩回りの筋肉が頑張り肩こりになりやすくなります。
後ろを向く動作では、首を頑張らせて振り向かなくてはならないので、首を痛めがちになるでしょう。

さらに立ち上がる動作やしゃがむ動作では、ひざが頑張らなければならず、負担が大きくなって痛みが出てくるだけでなく、症状が進行すると変形も生じてきます。

こういった関係性が体にはいくつもあります。また環境によって肋骨部分が動きにくくなることもあります。例えば、ソファのようなふわふわした座面の椅子に座ると骨盤が後方に倒れ、猫背になります。すると、肋骨にロックがかかったような状態になるので、そこから上体を動かそうとすると可動域が狭まります。そしてそれが日常化すると、肋骨部分がサボってしまうのです。

本来「ものを持ち上げる」「振り返る」「立ち上がる」「しゃがむ」といった日常の何気ない動作でも、体全体が連動し、それぞれの部位がそれぞれの役割を果たすことで1カ所に負担をかけることなく、体を動かすことができるのです。

頑張っている部署が頑張らなくてもよくなれば、倒れた社員も元気になってまた職場復帰できます。

同じように私たちの体も、サボっているところを働かせれば、頑張りすぎている部分の緊張が緩み、コリや痛みは減っていきます。

次ページ「マッサージは痛いほど効く」という誤解
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • コロナショック、企業の針路
  • コロナ後を生き抜く
  • ポストコロナの明るい社会保障改革
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
スペシャルインタビュー<br>元ラグビー日本代表・畠山健介

今年から米メジャーリーグ・ラグビーのチームに所属、華やかな選手生活とは裏腹に幾多の葛藤を乗り越えてきた畠山選手。「ラグビーファンの拡大には、リーグのプロ化が不可欠だ」。新天地にいる今だから見えてきた日本ラグビー改革論を熱く語ります。