中原:VIPへのサービスとして、スタジアムの外で連動しているようなサービスはありますか。
「ヘリ送迎+ホテル+ゴルフ」の組み合わせも
鈴木:今シーズンから始める予定ですが、去年の12月2日の最終戦でVIPをヘリコプターで輸送するというテストをやりました。そうしたら東京の木場(江東区)から鹿嶋市のヘリポートまで25分で来ることができることがわかりました。
でも、お客さんがヘリコプターで飛んできて試合だけ観て帰るのでは、僕らにとってはあまり意味がないんですね。そこにどういった付加価値を付けるのかっていったら、例えば、近くの鹿島セントラルホテルに泊まって、翌日は近くの名門ゴルフ場で遊んでいきませんか、という提案をするわけです。
また、僕らが鹿島セントラルホテルの2部屋を年間で買い取って、VIP仕様に改装してアントラーズルームにする。それなりにお金はかかるけれども、それは計画として進めています。ホテルの原価やら何やらいろいろ計算していたら、今では意外にいけるという感触になってきましたね。
中原:私は、企業の経営者や経営陣というのは、10年あるいは20年スパンで未来を予測して対応していかねばならないと思っています。だから昨年も『AI×人口減少』(東洋経済新報社)や『日本の国難』(講談社現代新書)といった本を書いて、とりわけ世のなかの経営者と呼ばれる人々に警鐘を鳴らしているんですね。
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