『漫画アクション』からのつながりで、アクションコミックスの仕事がきた。
今や国民的なキャラクターに成長した『クレヨンしんちゃん』の表紙もその1つだった。白を基調にした、シンプルでわかりやすい表紙は話題になった。『クレヨンしんちゃん』の表紙を見て、
「あのイメージでお願い」
と頼まれることが多くなった。
やはりアニメ化された『あたしンち』や、竹書房の4コマ漫画の単行本などだ。
「大ヒットした漫画作品に携われたのは、とても運がよかったと思います。ただ、作っているときはその作品が大ヒットする以前なので、必死に頑張って作っただけですけどね」
関さんは、漫画の表紙をデザインする際、できるだけ漫画家と打ち合わせをするようにしている。
かつては、編集部が勝手にデザイン事務所に依頼をし、漫画家はデザインに関してはノータッチの場合も多かった。
「星里もちるさんの『ハーフな分だけ』(小学館)のデザインをするとき、打ち合わせをさせてもらったんです。そうしたら星里さんにすごく喜んでいただきました。
それ以来、作家さんと打ち合わせをする機会が増えてきましたね」
その場でラフを作りある程度の方向性を決めてしまう
漫画家サイドも表紙には力を入れたいため、デザイナーと打ち合わせをしたいと思う人は多い。
打ち合わせは、基本的にボラーレの事務所で行われる。
「わざわざ足を運んでいただくのは、会社だと資料がたくさんあって便利だからです。あと、打ち合わせをしていて
『こんなイメージがあるんです』
って漫画家さんに言われたら
『5分だけください』
って言って、その場でババババッって、パソコンでラフを作っちゃうんですよ。それを見せた後に
『いや、ここはこうしてほしい』
って言われたら、それもその場で直してしまう。打ち合わせの段階である程度の方向性を決めてしまいます。
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