本人は、現在では自分の職業のことをどのように考えているのだろうか?
「僕はたぶんちょっと珍しいタイプなのかもしれません。アニメーターも経験しているのでラフのときに絵も描けるし、漫画以外の世界のことも興味を持って聞いちゃいます。それはデザイナーとして役に立ってるんじゃないかと思います。
あとは、とにかくずっと続けてきたのがよかったですね。実は30歳くらいのときには、全部投げ出してやめたいと思ったこともありました。当時は
『今後、ずーっとデザインだけをやり続けるのか~』
って少し憂鬱に思えました。今思えば、若気の至りみたいなもので、例えばイラストや写真でも勝負できるんじゃないか?と思っていたからだと思います。
年齢とともに『仕事を依頼していただけるのはなんてありがたいんだろう』と感謝するようになりました」
毎回、内容が変わり仕事の新鮮さが失われない
デザインの仕事は毎回、内容が変わるのが楽しいという。新しい仕事がくるたびに、新しい人に会い、新しいコンセプトで表紙を作る。仕事の新鮮さは失われない。
「僕は飽き性なので、いろいろなことができるのは楽しいです。ただ、それとこれとは別というか、実作業はしんどいです。年齢的に徹夜も厳しくなりました。しんどいからやめたい、って思うことはあるけど、いざやめたら、またやりたくなるんだろうなとも思います。
というか、そもそも家のローンもあるし、家族もいるし、まだまだ働き続けなきゃいけないんですけどね(笑)」
関さんにはこれからも、ひと目見ただけで欲しくてたまらなくなってしまう、漫画の表紙をデザインし続けてほしいと思った。
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