中国のトイレは、なぜ汚いのか トイレを見れば、その国のレベルがわかる

✎ 1〜 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 28 ✎ 最新
拡大
縮小

また、掃除の仕方にも中国式があるらしい。モップで床を拭く時に、ゴミを除かずモップをこすりつけるから、逆に汚れが拡散してしまう。

実は、昔は社会主義国家に行くと、どこの空港も同じ臭いがした。社会主義国家は、塩素系の同じ消毒薬を使うから、行くと、「懐かしい社会主義国家の臭い」がしたものだ。いったん規格が決定すると、社会主義というものは、改善しにくいシステムなのか、なぜか社会インフラは、改善が進みにくいように見える。

いや、単にインフラ整備の問題ではあるまい。トイレをきれいに使い、維持するには、経済面だけでなく、「一定の文化的な意識」が必要なのかもしれない。

国民全体の意識の底上げが達成しない限り、トイレはきれいにはならないと思うが、言い過ぎだろうか?(日本の公衆トイレも昔は汚かった)

中国人の公衆道徳、または公徳心が充分でないという話は、世界的に有名で、外国人からもよく聞かされる。公衆の面前で痰を吐いたり、大きな声で喋るとか、待っている列に平気で割り込むとか、ゴミを散らかしても掃除しないなどである。

そんな中でも、特に「中国のトイレは汚い」という話は、中国に行ったことのある外国人からよく聞く風評だ。いまや上海も北京も、主要都市は驚くばかりの繁栄ぶりで、一流ホテルなどのトイレは、基本的には問題ない。ところが発展した大都市でも、一歩中に入ればやはり、トイレの水準はお世辞にもきれいとはいえないのだ。

その理由は、単に中国が発展途上国で成熟社会ではないから、なのだろうか。一方、日本人は異常なほどきれい好きである。ウォシュレットやアクアクリーン、消臭センサーなどの新製品が目白押しで、間違いなく世界一の清潔感あふれる社会になった。

だからこそ、東洋の同胞として、中国の汚さが気になるのだ。残念ながら、日本に旅行に来る中国人も「困ったちゃん」が少なくない。私は京都人なので、旅館関係者の知人も多いのだが、ウォシュレットの使い方がわからない中国人が多い。

次ページ実は、自宅のトイレはとてもきれいになっている!
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT