使用後、トイレが「ビショビショ」に汚れており、途方に暮れる旅館関係者も少なくない。さらに、これは本当か、と耳を疑ったが、洋式トイレで座らずに、上に乗って用を足す人がいるとの話も複数聞いた。あろうことか、なんと「流さない」旅行者もいるというのだから…。
「家中トイレ」は、きれいになっているのだが…
とはいえ、中国の国内に話を戻すと、大きな変化も見られる。知人の家を訪ねたりするときに気づくのだが、最近の中国人の「家中トイレ」は、明らかにきれいになっているのだ。ところが公衆トイレはまだ汚いのだ。このギャップは何から来るのか。それは「自分のものではない」という感覚、つまり、社会主義の公共財産に対して「保護義務」が薄い心理が、根底にあると思われる。
環境問題がそうであるように、世界最大の勢力である中国人のトイレがきれいになったら、地球も随分ときれいになるだろう。
もちろん、今でこそ少しは大きな顔ができるようになったが、ひと昔前は、悪名高い「農協ツアー」のように、日本人も外国では散々さげすまれたものである。温かく隣人の中国を見守ることに、いまの日本の役割があるのかもしれない。
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