ヨネックスが自転車に参入するワケ 超円高をしのいだ新潟工場で一貫開発
1ドル=80円を割り込む超円高をもしのいだ国内工場を使って、ヨネックスが新事業に乗り出す。ヨネックスは12月17日、2014年4月からスポーツサイクル事業に参入すると発表した。ヨネックスといえば、バドミントン用品では日米でトップシェアを誇るスポーツ用品メーカー。40年近くかけて培ってきたカーボン技術を生かして開発したロードバイクフレーム「カーボネックス」を発売する。
フレームの価格は40万円
フレームの希望小売価格は40万円(税抜き)。ロードレース競技者、一般上級者などがユーザー対象で、ネットによる直販は行わず、当面は国内のスポーツサイクル専門店経由で販売する。「お客様には専門店に足を運んでもらい、相談のうえ購入していただくのが基本」と芝原歩・事業開発部課長は話す。
同社が4月から販売するのはフレームのみ。他社製のタイヤ、ハンドル、ペダル、サドルなどすべてのパーツをそろえた場合の価格は、安くても90万円程度になるという。
ヨネックスではスポーツサイクル事業の5年後の目標として、販売数量1000台、取扱店300店、売上高2億円を掲げる。同社の直近の事業別売上高は、バドミントン用品181億円、テニス用品57億円、ゴルフ用品16億円など。スポーツサイクルでの目標は控えめだ。
今回使用する「カーボネックス」ブランドは、かつてヨネックスがラケットやゴルフクラブにおける最初のカーボン製品に使用してきたブランド名でもある。
カーボネックスは、カーボン製ロードバイクフレームとしては世界最軽量クラスの650グラムを実現した。「軽くするだけなら難しくない。剛性や耐久性、快適性と両立させた」と、同社新潟生産本部の三本信篤・技術開発第二部次長は説明する。
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