「ノート」に「セレナ」、雪上でみた日産車の実力 電動駆動車は雪道で性能をどう発揮するのか

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電動駆動車のメリットは加速の際だけでなく減速時にも発揮される。一般的なハイブリッド車と同じく、走行時に踏み込んでいるアクセルペダルを戻すことで回生ブレーキとして減速度が生み出されるのだが、e-POWERではさらに緻密な制御が入る。

「ドライブモードを『ECO』の『B』に設定し、雪道の下り坂で回生ブレーキ介入中にブレーキペダルに軽く足を触れてください」と前出の技術者から受けたコメントどおりに行うと、ブレーキペダルを軽く踏んだ直後から車輪のロックを抑制するABSが介入した。

「このモードでは回生ブレーキでの減速度(最大減速度0.15)を滑らせないギリギリのところに保つような制御を行っています」(技術者)という。もちろんABSの介入状況は路面の滑りやすさやブレーキペダルの踏み込み方によるところが大きいものの、こうした実用的な回生ブレーキを併用することでABSが介入してドキッとするシーンから遠ざかることができるのはありがたい。日産ではこのアクセルペダルだけで加速・減速を行うことを「ワンペダルドライブ」と呼び、e-POWERのノートやセレナでは「e-POWER Drive」と呼ぶ。

このように滑りやすい路面での発進加速、そして減速のしやすさを生み出すワンペダルドライブは、e-POWERだけでなく電気自動車のリーフでも同じく体感できる。リーフの場合は「e-Pedal」と呼び、減速時にはモーターによる回生ブレーキだけでなく4輪のブレーキも併用してより強い減速度(最大減速度0.2)を生み出す。

視界不良でもステアリング操作に集中

続いてセレナ e-POWER(FF)と、ガソリン車のSUV「エクストレイル」にも同じ一般道コースで試乗したのだが、ここでの発見も多かった。実は取材当日、一時的に視界が極端に不良となるホワイトアウト状態になることがあった。開催地である北海道を走る地元の大型トラックがハザードランプを使用し徐行するほど危険度合いが高い状況だ。

セレナでは先のワンペダルドライブによって視界不良となってもステアリング操作に集中できたし、e-POWER Driveは徐行速度域での車速コントロールがしやすいといった発見もあった。エクストレイルでは4輪駆動ならではの高い走破性能と、「インテリジェントエンジンブレーキ」と呼ぶカーブやブレーキペダルでの減速時に自動的にエンジンブレーキをかける機能や、カーブでの運転操作をセンシングして4輪のブレーキ制御を自動的に行って安全に走行させる「インテリジェントトレースコントール」の効果をそれぞれ体感できた。

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