Jリーグ最年少社長が立ち向かうJ3、新たな挑戦 働きながらプレーするJリーガーも数多い
働きながらJリーガーとして活動することについて、所属選手たちはどう感じているのだろうか?
まず、今季から完全移籍で横浜FCから加入した石井圭太選手(23歳)だ。
J2の横浜FCでは仕事をしながらプレーしている選手はいない。午前に練習を行い、午後は自由なので選手の過ごし方はそれぞれ違う。
「僕は結婚して子どもがいるので、家族サービスや自主トレして過ごしていました。J2の選手は時間が余っている選手が多いですね。
ただ、カズさん(三浦知良選手)をはじめ、経験がありさまざまなトレーニング方法を知ってる選手が多かったので、もっとその方法を聞いて、午後の空いている時間にしておけばと思いました」
グルージャへレンタル移籍で加入した際は、仕事をしていなかったが、チームメイトには仕事をしている選手がほとんど。横浜FCでの待遇は恵まれていたことに気づいた。
昨シーズン終了後に横浜FCとの契約が満了になった。将来への不安がよぎったはずだ。
「引退は考えませんでしたが、レンタルでグルージャを経験していたので、働きながらプレーする選択は自然と考えることができました。これからは週に何日か働くことも考えています。働くことで得られる経験もありますし、何より2人目の子どもがもうすぐ生まれますので」
まだ23歳だが驚くほどしっかりしていた。
かみしめる自由な時間の大切さ
続けて福田友也選手に話を聞いた。
「町田のときは仕事はしておらず、サッカーだけに専念していました。去年は週に1回はサッカースクールで教え、グラウンド近くの温泉街の観光協会の手伝いを不定期にしていました。
サッカーだけで大金を稼いで生活に余裕があることは理想ですが、そんな選手はJ1でも一握り。J2でも収入の格差は大きくあったと思います。
ただ会社員に比べると自分たちで使える時間は多いので、いかに有効に使えるか。サッカーを辞めた後の時間のほうが長いので、自由な時間がある今のうちに、それを自分のために有効に使えるかが大事ですね」
最後に年代別の日本代表経験がある宮市剛選手に聞いた。元日本代表で現在、ドイツのザンクトパウリでプレーする宮市亮選手の実弟でもある。
「鳥取ではグルージャほどではないですが、何人かは働きながらプレーしていました。驚きましたし、当時はありえないとさえ思っていました。滋賀では練習後にみんな仕事へ向かう中で、自分だけ仕事をしていないので、ある意味浮いていました。
午後はジムに行ったり、ケアをしたりサッカーのために時間を多く費やしていました。また、親からは大学経由でプロへ進んでほしいと言われていたので、高校卒業後から早稲田大学の通信教育課程であるeスクールを受講しているんです」
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