若手が続々と移籍するベルギーリーグの現在

「日本サッカー」強化のカギは融合にあるか

シント=トロイデンVVで活躍する冨安健洋(左)(写真:アフロ)

 「なんか芯に当たらないんですよね」と⾔いながら1⼈で無⼈のゴールにロングボールを蹴り、それを⾃ら拾ってはまた蹴る。いつも居残り練習に付き合ってくれる選⼿がこの⽇は早くグラウンドを去ってしまったのだ。

昨シーズンの終盤戦である 5⽉上旬にシント=トロイデンVV の練習場に訪れたところ、 冨安健洋は居残りでキックを繰り返していた。昨年12⽉の怪我の影響などもあり、まだ当時は公式戦に1試合も出ていない状況であった。この時点で残りは4試合だ。

居残り練習後に思わず「今シーズンはまず環境に慣れて、来シーズンに万全の状態でシーズンインから臨めればいいですよね」と⾔ってしまった。

「いや、つねに次の試合・⽬の前の試合に出ようと準備しています。もちろん今シーズンでの試合出場を⽬指しています!」

数⽇にわたり話してきたなかで温和な表情がいちばん変わった瞬間でもあった。その⾔葉どおり、5⽉13⽇の公式戦にて欧州デビューを果たした。

続々と日本人選手が移籍するベルギーリーグ

7⽉下旬にベルギーリーグが開幕した。開幕後2試合に出ていたヘントの久保裕也がブンデスリーガのニュルンベルクへ移籍し、シント=トロイデンVVには8⽉21⽇に4⼈⽬の⽇本⼈となる⼩池裕也(流通経済⼤学)が加⼊と移籍マーケットがオープンしている8⽉末⽇に向けていまだ活発な動きを続けている(関連記事:『ベルギー代表がここまで躍進した背景』2018年7月12日配信)。

今シーズンから関根貴⼤と遠藤航が新たに加⼊したシント=トロイデンVV は5試合で4分け1敗と勝ちきれない試合が続いている。関根と遠藤を獲得した理由を⽴⽯敬之CEOに聞いた。

「昨年、ベルギーリーグの上位チームを分析するなかで、サイドで縦への推進⼒がある選⼿、 起点になれる選⼿、ドリブルで個で打開できる選⼿がいるチームが上位に名を連ねているということがわかりました。

取材に応じた立石敬之CEO(筆者撮影)

獲得できるチャンスがあったのは当然ですが、シント=トロイデンVVに⾜りないピースでしたので、関根を獲得しました。

遠藤に関しては、監督とメンバーの編成をしていくなかでバランスの取れるボランチと右のサイドバックが補強ポイントとして最終的に残りました。

ワールドカップが終わったあたりから遠藤の名前が出てきてそこからのスピード合意でした。遠藤は1⼈で2つのポジションを⾼いレベルでこなせるし、今後の彼の成⻑が⽇本代表の成⻑につながるだろうということもあって、派⼿ではないですがしっかりプレーできる選⼿を求めていたこともあり獲得しました」

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