見えてきた資本主義の限界、寿命はあと何年か

新興国の成長率は10年後、3%にも満たない

しかし、そういった資本主義の成長サイクルにも限界が見えはじめてきました。
 中国ではすでに急激な賃金水準の上昇がはじまっていますし、東南アジアの賃金も、たとえばタイかインドネシアの中心部になると、中国の沿海部に肉薄してきています。

少なくなってきた、フロンティア

労働コストがアジア最低水準にあるバングラデシュでさえも、工場労働者による賃上げストが頻発しています。新興国や途上国では、これまで以上に賃金の上昇に拍車がかかっていくでしょう。

世界のグローバル企業が新しく進出できる新興国や途上国は、もう残り少なくなってきています。

グローバル企業はすでに、東南アジアから南アジア、北アフリカや南アフリカに至るまで進出しています。ZARAやマクドナルド等、皆さんもおなじみの企業が、南アフリカを拠点に展開をはじめています。

 資本主義のフロンティア開拓に残されているのは、もはや東アフリカと西アフリカ、アフリカ内陸部くらいしかありません。そこでも、早くから進出をはじめた中国や、地理的な条件で有利なヨーロッパ企業等が進出をはじめているほどなのです。

しかも、アフリカには治安の問題もあり、日本企業が進出するにはかなりのリスクを意識しなければならないでしょう。開発の進む北アフリカや、南アフリカなどは、まだ治安が極度に悪くないと思いますが、内陸部については、先に進出している中国やインド企業の従業員が身代金目的に誘拐されるという事件が多発しています。

次ページ人の命か、利益か
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 赤木智弘のゲーム一刀両断
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • グローバルアイ
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ウーバーイーツ配達員の過酷
ウーバーイーツ配達員の過酷
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
統合から20年どこでつまずい<br>たのか みずほ 解けない呪縛

みずほ銀行が相次ぐシステム障害で窮地に陥っています。その根底には、3行統合から今に至るまで解決できていない呪縛と宿痾が。本特集ではみずほが抱える問題点をガバナンス面や営業面などから総ざらい。みずほは立ち直ることができるのでしょうか。

東洋経済education×ICT