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「沖縄をなめるな」に若者たちが見せた連鎖反応 分断と歴史、葛藤の島でもがく若者たち(4)

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彼の行為は、ジャーナリストであれば躊躇する一線をはるかに超えているだろう。だが、おじぃやおばぁ、それに運動体と一体となったからこそ撮れる映像があるのも確かだ。何より、彼ほど「現場」にこだわって撮り続けている人はいない。ネット社会が生んだ新しい形の市民派ジャーナリストなのかもしれない。

新世代に負わされた課題

撮り続ける原動力を、大袈裟さんに尋ねると、こう答えた。

「本土の人間としての贖罪(しょくざい)ですかねえ。せめて本土との懸け橋になればと思って」

その大袈裟さん、名護に移り住んで2年になる。当初、ネット空間で政治的な発言をしている若者は10人もいなかった。

それが、名護市長選以降だろうか。次々とSNSで発信を始めている。ネトウヨの誹謗中傷に対して、これまで静観していた若者が、それに反旗を翻すことも増えてきた。県知事選では、彼らの動きが玉城氏のイメージをつくりあげ、新たなムーブメントで盛り上げて当選に導いたことを彼はレンズを通して見守ってきた。

その代表格である「辺野古」県民の会の元山仁士郎さん(27歳)が今年1月15日、ハンガーストライキを宜野湾市役所前で始めた。大袈裟さんは連日通って撮り続けた。

「彼ら新世代は、対立や分断化された社会を乗り越えなければならないという、旧世代にはない課題を背負わされている。それを打開するのには対話しかないことを彼らは知っている。その手始めが、このハンストでしょうかね」

アイデンティティーに目覚め、立ち上がった若い世代は、まだまだ一握りでしかない。基地容認派と反対派、世代間、そして沖縄と本土といういくつもの分断を乗り越えるために、沖縄の若い世代は「対話」というボールを投げかけた。

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