自民党大会「谷垣スピーチ」に大喝采のわけ

保守化に突き進む「安倍1強」政権への不安

自民党大会のスペシャルスピーチを終え、稲田朋美元防衛相(右)から花束を受け取った谷垣禎一前幹事長(写真:時事通信)

平成年間として最後となる第86回自民党大会が10日、都内のホテルで開催された。

主役の安倍晋三首相は締めくくりのあいさつで、参院選などの勝利に向け、「あの悪夢の民主党政権に戻してはいけない」と、居並ぶ自民党議員や地方党員に檄を飛ばした。ただ、会場が一番沸き、首相以上の大喝采を浴びたのは谷垣禎一前幹事長の車椅子での演説だった。

引退後初のスピーチに臨んだ谷垣氏

3連休の真ん中の日曜日に開催された党大会は、午前10時から東京・高輪のグランドプリンスホテル新高輪で約2時間にわたって行われた。歌やプロモーションビデオなどで盛り上げる恒例の演出で会場が沸いた。

4月の統一地方選、7月の参院選という12年に一度の「選挙イヤー」とあって、党大会は首相を先頭に選挙勝利を誓う総決起集会となったが、安倍首相と並んで「もう一人の主役」として注目を集めたのが谷垣氏だった。開会直前に会場の最前列で首相の右隣に座ると、歩み寄った多くの党幹部の握手攻めにも笑顔を振りまき、報道陣のカメラのフラッシュを浴びた。

例年通り、山口那津男公明党代表と中西宏明経団連会長の来賓祝辞が終わって、谷垣氏がスポットライトを浴びながら車椅子で登壇。スペシャルスピーチに臨むと、会場内は拍手の渦に。党幹事長だった2016年7月に皇居周辺でのサイクリング中に転倒事故を起こし、頸髄損傷で長期のリハビリ生活を強いられている谷垣氏は、高揚した表情で政界引退後初めてとなる晴舞台に登場した。

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