仕事を覚えるには「質問力」を磨くのが有効だ 上司との雑談、会議の発言…こうすれば良い

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一方で、避けたいのが、「おっしゃっていることがわかりません」「これって何のためにやっているんですか?」といったネガティブな雰囲気が感じられる言い方だ。こうした質問をしたい場合は、「今のお話は、こういう意味でしょうか?」「今回の目的はこういう理解でよいでしょうか?」といった具合に、確認の質問にするといい。

職場や移動中、ランチの場などで、先輩や上司と2人きりになることもあるだろう。会話が続かず沈黙することがある。こんな時こそ質問が役に立つ。

「上司と一緒の時は基本的にプライベートなことを聞きます。よく使うのは、『週末はどうしましたか?』もしくは『週末、どうするんですか?』。何もなければ、逆に『君はどうするの?』と聞かれるので、いずれにしても話は広がっていきます」(不動産・24歳)

「私は朝見たテレビを話題にすることが多いですね。『こんな特集をしていたのですが、ご覧になりました?』みたいな。見ていなくても内容を説明すると、そこから話が弾んだり、先輩や上司の新たな一面を発見できたりすることがあります。苦手な分野の特集だと支離滅裂な受け答えになっちゃうこともありますが(笑)」(アパレル・29歳)

「会話術などの本には、『木戸に立ちかけし衣食住』を紹介しています。これを覚えておくと質問のヒントになるでしょう」(伊東氏)

これは話が盛り上がる質問の語呂合わせで、「き」は季節や気候、「ど」は道楽=趣味、「に」はニュース、「た」は旅や休日の話題、「ち」は知人や地域、「か」は家族(ペット)、「け」は健康、「し」は仕事、そして「衣」「食」「住」だ。

ただし、「〇〇さん、使い込みをしたんですか?」「先輩、なんで結婚しないんですか?」といったネガティブな質問、プライバシーに関わる質問はNGだ。

質問の答えをしっかり覚えておくことも大切

こうしてみると、気遣いをもって質問すれば、質問は決して迷惑ではないこと、また、会話や発言に使える質問のネタはあらゆるところに転がっているとわかるだろう。

「『どこに住んでいるんでしたっけ?』と同じ質問を何回もされたことがある。最初は忘れているかと思ったけど、どうやら質問するだけで、答えを聞いてない。2人になったので、何か言わなければと思ったんでしょうが、聞いてないのは失礼だと思う。ただ、相手は取引先だったから黙っているけど……」(広告・38歳)

さっそく、質問したくなった人もいるかもしれないが、その際は、相手の答えをしっかり聞くことも忘れずに。とくに業務に関することは、何度も同じ質問をしないように、後でメモを残しておくのがよいだろう。

質問することに抵抗がなくなれば、疑問がどんどん解消し、視野も広くなる。仕事はぐんと楽しくなるはずだ。

竹内 三保子 カデナクリエイト

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たけうち みほこ / Mihoko Takeuchi

明治学院大学経済学部卒業後、西武百貨店入社。紳士服飾部、特別顧客チームを経てフリーライターに。その後、編集プロダクション・カデナクリエイトを設立。流通業で培った顧客視点で執筆を行っている。共著に『図解&事例で学ぶビジネスモデルの教科書』『クイズ 商売脳の鍛え方』など。最新著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』(カデナクリエイト著・マイナビ出版)。

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