ソニー、2年目のアイボで挑戦する「新領域」 セコムと連携した遊び感覚の「みまもり」機能
もう1つの挑戦が、やはり2月中旬から始まる「aiboのおまわりさん」。aiboにとっての“はじめてのおしごと”と位置付けられた機能で、aiboがクラウド上に蓄えている行動範囲のマップを参照し、あらかじめ設定した時間になると“いぬのおまわりさん”をBGMとして流しながら部屋を巡回し、10人まで登録可能な“発見してほしい人”を見つけると敬礼し、ワンと挨拶。こうして巡回しながら発見した人たちを、あとでまとめてオーナーに報告書として提出するという、一種のみまもり機能だ。
“みまもり”というと、どうしても機能先行で「どこまで正確に見守れるのか?」といった話になってくるが、aiboはあくまでも愛玩ロボットだ。エンターテインメントの領域を踏み外さない範囲で、今後もさまざまなアイデアをソニーとして実装していくだろう。
しかし、これが他社との協業で提供されるサービス、機能となると、可能性は大きく広がる。
他社サービスとの連携で広がるaiboの世界観
その可能性を示した1つの例がセコムとの提携、およびAPIの公開だ。
セコムとのパートナーシップでは、まずセコム・ホームセキュリティと、aiboのおまわりさんを連携させるところから始めていくというが、当然、その先も見据えている。
発表会後、AIロボティクスビジネスグループSR事業室統括部長の松井直哉氏に聞くと、「将来、具体的に何をどこまでやっていくのか、どのようなサービスを作っていくのかは具体的に決まっていない」という。
これは決してネガティブなニュアンスでの話ではなく、さまざまな可能性がそこにはあるからだ。
たとえばセコム・ホームセキュリティとaiboが連携すれば、ホームセキュリティ向けの宅内用各種センサー類から得られる情報をaiboに届けることが可能になる。一方、aiboが感じたり、あるいは見ている世界をホームセキュリティサービスに反映することもできる。
前述したように、aibo自身は“高い機能性”とは無縁の愛玩ロボットだが、“ちょっとしたおてつだい”ぐらいならば参加できる。
たとえば重篤な状況ではないにしろ、ちょっと気になる様子がうかがえれば、そこにaiboが訪れて様子を見て愛想を振りまくといったことはすぐにでも可能だろう。また、実際に様子を見にいった時の家人の反応次第では、周囲の映像を含めてホームセキュリティサービス側に様子を伝え、緊急を要するなどの場合はセコム側が対応するといった連携だ。
あくまで可能性でしかないが、そうした可能性が開けてきているということだ。
その可能性を幅広くオープンに広げていこうというのが、APIの公開ということになる。
では、実際にどのようなAPIが公開されるのだろう?
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