「豚コレラ」発生がミニブタ2頭を襲った悲劇 「家畜感染症」から私たちが学ぶべき事は何か
東海地域で発生した「豚コレラ」
まず、「豚コレラ」が発生した経緯から振り返りましょう。
岐阜県で26年ぶりに発生した1例目は、2018年9月9日に国によって陽性と判定されました。このときは確定の陽性判定が出てから24時間以内に殺処分、72時間以内に埋却措置や汚染物品の消毒・処理といった措置を行うことが豚コレラの防疫措置のスケジュールとして決められました。
同時に移動制限区域(半径3km)と搬出制限区域(半径10km)に消毒ポイントを設け、搬出制限区域については防疫措置完了後18日間、移動制限区域については防疫措置完了後28日間、ポイントが設置されました。
これで終息となればよかったのですが、岐阜県ではその後も相次いで豚コレラが発生。9月14日には死亡していた野生イノシシから陽性反応、11月16日には岐阜市畜産センター公園で飼養していた豚2頭から陽性反応が出ました。最初に述べた「とん吉」と「とん平」が殺処分されたのは、この事例が発生した直後となります。
その後、12月5日には岐阜県畜産研究所で、12月10日には関市にあるイノシシ飼育施設で、12月15日には可児市の岐阜県農業大学校、12月25日には関市の農場で2頭の陽性反応が出ました。また、12月22日には愛知県犬山市で捕獲された野生イノシシからも陽性反応が出ています。2019年1月22日現在でも岐阜県で発生した事例では移動制限区域が廃止されていないものもあるため、予断を許さない状況となっています。(参照:「農林水産省HP 豚コレラについて」)
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