今年もAIだらけ「家電見本市」の目玉は何だ CES2019から見える技術トレンド

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だが、あまり期待しすぎてはいけない。携帯電話会社によると、この新しいネットワーク技術は、今年はアメリカではわずか数都市でしか利用できず、世界でも英国、ドイツ、スイス、中国、韓国、オーストラリアの一部でしか利用できない。

バーチャルリアリティー(VR)と自動運転車は、近年大きな話題になっており、今年も多くが語られるだろう。しかし、両者とも初期段階、あるいは時期尚早と言える技術だ。

VRは魅力的なコンテンツを欠いている

ここ2年ほど、フェイスブックのオキュラスや、HTC、グーグル、サムスンなどの企業が、VR用のヘッドセットや、さまざまなソフトウェアやゲームなどを多数発売してきた。しかし、これらの商品はあまり消費者に受け入れられていない。

リサーチ会社、イーマーケターのアナリスト、ビクトリア・ペトロックは最近の投稿で、「VR業界は、コストの高い機器や乗り物酔い、魅力的なコンテンツの欠如、消費者の関心の低さに悩まされている」と書いた。

自動運転車も、主流の製品になるまでには何年もかりそうだ。数社がカリフォルニア州やアリゾナ州などで自動運転車の試験を行う許可を得ているが、アルファベット傘下のウェイモなどの大手メーカーは、自動運転車の発売がいつになるかをいまだに明言していない。

「自動運転技術については引き続き多くのことが語られるだろう。しかし、それらも大した内容ではないだろう」とジレットは言う。

(執筆:Brian X. Chen、翻訳:東方雅美)
© 2019 New York Times News Service

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