今年もAIだらけ「家電見本市」の目玉は何だ CES2019から見える技術トレンド
一方で、例年と同じように、しばらくは様子を見守りたい技術もある。大々的に喧伝されていながら、たとえば自動運転車など、実用化には程遠く、すぐには販売店に並びそうにない製品がある。
以下で、今年注目すべき技術を紹介しよう。合わせて、まだ様子見となりそうな技術も紹介する。
2015年、アマゾンはバーチャル・アシスタントのアレクサを搭載したAIスピーカー「エコー」を発売した。翌年、グーグルはグーグルアシスタントを搭載した「ホーム」で対抗した。
それ以来、両社は競ってサーモスタットやドアベル、電球、カーアクセサリーなど、さまざまな製品のメーカーと組み、自社のバーチャル・アシスタントをこれらの製品と連携させてきた。
グーグルは出展規模を昨年の3倍に
グーグルは今年、グーグルアシスタントでさらに攻勢に出ようとしている。同社はCESでの出展規模を昨年の3倍にし、グーグルアシスタントを活用した機器を多数展示した。
一方のアマゾンも、同社が「どこでもアレクサ(Alexa Everywhere)」と呼ぶビジョンの一環として、アレクサと連携している製品を多数出展している。アマゾンの目標は、このバーチャル・アシスタントを人々の生活のあらゆる部分、たとえばキッチン、リビング、オフィス、自動車などに広げていくことだ。
ただ、注意しておきたいのは、バーチャル・アシスタントはまだ初期段階の技術であり、不十分な点も多いということだ。たとえば、バーチャル・アシスタントを使って照明をつけるなど、機器を作動させるには、トリガーとなる特定のフレーズを言う必要がある。こうしたフレーズを言うのに慣れていない人は、アプリのボタンを押して作動させるほうが簡単だと思うかもしれない。