佐賀・有明海産の牡蠣が「世界一」と言える理由 レジェンド京都吉兆の徳岡会長もうなった

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佐賀・太良町産の牡蠣。ちょっと変わった丸い形が特徴。味は絶品だ(撮影:山下恒之)

突然だが「世界で著名なカキの産地」と言えば、どこが浮かぶだろうか。フランスならノルマンディー地方やブルターニュ、アメリカならマサチューセッツ州ウェルフリートなどが有名だ。もちろん、日本には広島、松島、山陰の岩ガキなど、名うての産地がそこかしこにある。

レジェンドが太鼓判、濃厚で甘味がある世界一のカキ

しかし、こうした有名産地以外にも、実は九州に隠れたカキの名産地があるのをご存じだろうか? しかも、世界にその名がとどろく日本料理の料亭として知られる京都吉兆の徳岡孝二会長(82)をうならせたほどの絶品を育てている場所、と言われればカキ好きなら放っておくことは絶対にできまい。

その場所とはどこか。有明海で養殖される、佐賀県・太良町産のカキだ。「この佐賀県有明海産のカキは本当においしく、びっくりした。仕事柄、世界中のいろいろな産地のカキを食べてきたが、こんなに濃厚で甘味がありおいしいのは初めて」(徳岡会長)。

実は徳岡さんは知る人ぞ知る無類のカキ好きである。「ホームグラウンド」の京都吉兆はもちろん、G7サミットなど数々国際舞台でも首脳をうならせてきた日本料理界の至宝の「味覚細胞」は、名刀のごとく鍛えに鍛え抜かれたものであることは想像に難くない。「レジェンドが舌を巻くほどのうまいカキ」と聞いて、食べてみたいと思わない人はいないはずだ。

では、徳岡会長はいかにしてこの絶品カキに巡り合えたのか。

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