FRB議長解任騒動でも、もはや上昇相場はない 市場の本音とリスクオフ相場の行方
万が一、本当にパウエル議長が解任された場合の相場の反応をどう見るべきか。
観念的には「中央銀行の独立性の毀損をどう考えるか」という大きな話になるが、そもそも「ディスインフレ下の経済情勢で中央銀行に独立性が必要なのか」という問題意識は米国にかぎらず、日米欧3極の中央銀行が共通して直面しているものだ。もちろんルールはルールとして明文を修正する必要があるにせよ、それほど大きな問題ではないと評する論者もいるだろう。
世界の景気は減速、ドル安円高へ
現実的には「低金利志向の強いハト派議長の誕生」以外にありえない。その結果、金融市場の動きは、金利低下・ドル安・円高のイベントと処理される公算が大きいだろう。「FRBの強制的なハト派化」は「株価の復調」につながるという展開から、ドル円相場の底割れがなくなる、つまり、ドル高円安要因になるという可能性は確かにある。だが、累次にわたって行われた利上げの効果は今さら、かき消しようもなく、本件の行方にかかわらずドル円相場はドル安円高に向かうリスクが大きいというのが筆者の基本認識だ。
また、「FRBの強制的なハト派化」が「株価の復調」につながるという展開は文字どおり、トランプ・プットを当て込んだ値動きであり、永続性を期待できない。あまりにも場当たり的なロジックだろう。今回の一件は大きなノイズには違いないが、結局は利上げの真価が発揮されることで、アメリカ内・外の景気は減速していくという2019年の経済についての基本認識を揺るがすような話ではないと筆者は考えている。
※本記事は個人的見解であり、所属組織とは無関係です
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