旧態依然の医療とは違う複合予防施設の正体

北陸で進む挑戦が革命を起こすかもしれない

2017年4月、石川県金沢市にオープンした複合予防施設「スコール金沢」(筆者撮影)

18世紀、産業革命はイギリスではじまった。IT革命は20世紀のシリコンバレー。そして「今、健康革命が北陸の地ではじまっている」という話がこの頃、一部有識者の間でささやかれている。

「スコール金沢」

“Spa for Quality Of Life”の頭文字を取って「スコール」。昨年4月、石川県の金沢市にオープンした、クリニック+人間ドック健診センター+メディカルフィットネス+天然温泉+アロマトリートメント+健康カフェを併設した画期的な複合施設だ。

各セッションが連携することで合理的な健康づくりを

高級ホテルのようなたたずまいとホスピタリティーにも驚くが、スコール最大の特徴はそれぞれの施設の横でのつながりである。医療の科を越えた連携は最近でこそ見られるようになってきたが、ここではさらに運動+栄養+癒やしの施設とそれに携わる専門家が連動する。

病気の人はいわずもがな。今は健康な人も人間ドックや各種の検査結果から、その人の病を未然に防ぎ、健康に過ごすために、どのような運動や食事などの生活改善が必要であるかを導き出す。その情報を共有した各セッションのスタッフが連携しながら、おのおのに最適な健康維持をより的確にサポートをしてくれる。

いま注目を集める予防医療の分野において、このスコールが人類の希望となる「予防医療のノアの箱舟」と医療界で呼ばれているのはなぜなのか。

座右の銘は“ここまでと思ったら、そこまで”。理事長の浦田哲郎氏に聞いた。

「すべては僕の“こうなったらいいな”というイメージ、妄想みたいなものからはじまっているんです。僕のキャリアは無医村医療が原点です。24時間地域に密着して、子どもからお年寄りまで、内科疾患から外傷などの外科処置まで、なんでも診る総合医であり、地域の住民が健康でハッピーに長生きできるようにという思いがすべての根本にあります。

人はなぜ病気になり、なぜ老化するのか。そこに個人差があるのはなぜか。さまざまな病気の根源や問題点が知りたくて、海外の医療に触れ、日本抗加齢医学会や日本温泉気候物理医学会に日本臨床アロマセラピー学会などなどのあらゆる学会に入り、栄養療法、点滴療法、酸化療法、がん治療などの研究会のセミナーに毎週のように参加しました。あれもいい、これもいいなと、必要なこと、やりたいことがどんどん増えて、このような形態になっていったということです」

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