デキる営業とダメな営業を分ける圧倒的な差 営業マン自身が「自分」の特別を使う重要性

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多くの営業マンがお客さまを増やすために、日々、励んでいることでしょう。

では、お客さまが少ないと売り上げが下がってしまうのか、というと、決してそうではありません。

そもそも営業という仕事は、売り上げを伸ばすことが仕事です。売り上げを伸ばす方法は、シンプルに考えれば「件数を増やす」か「1件当たりの金額を大きくするのか」の2つしかありません。そして、その方法は人それぞれ自由に選ぶことができます。

時間を使う相手をきちんと選べば、お客さまの数が少なくても売り上げは伸びるのです。

仕事の話抜きでお客さまと会う

大きな金額の契約をするには、「この人なら」という信頼を得ることが必要です。

以前、どんどん契約を取ってくる同僚の営業マンがいました。1カ月で40件以上、年間480件もの新規契約。週末を除くと1日2件以上の契約成立をさせていたことになります。

「これでは契約してくださった方をフォローする時間がないのでは」と尋ねると、彼は「ちゃんといい商品を紹介しているし、お客さまも満足しているから大丈夫」とのこと。

ところが、ほかの会社の営業が新しいいい商品を紹介したところ、あっという間に複数社が乗り換えてしまったのです。それも、同僚には何の相談も、あいさつもありませんでした。

つまり、お客さまは「同僚だから」買ったわけではなく、「商品がよかったから」契約しただけであって、もっとお得な商品が出れば乗り換えるのは当然のことでした。

どうすれば「この人なら」と思ってもらえる存在になれるのか。それは、お客さまと、人としての関係を築くことです。

それにはまず、お客さまを「営業先」ではなく「人」と思うこと、つまり、相手を知ることです。お会いするときに、お客さまの好きなことや興味があることについて質問し、耳を傾け、じっくり話をする。時間をかけてじっくり話をすると、相手も少しずつ、心を開いてくれるようになります。また、コミュニケーションの量が増えることで、「こんなことをしたら、お客さまはもっと喜んでくれるんじゃないか」というヒントが思い浮かぶようになります。

最初は少しずつでかまいません。営業する前後に時間を多くとって、お客さまと仕事以外の話をしましょう。

一流のビジネスパーソンほどプライベートを大切にしています。仕事以外の話ができるということは、いいお客さまになってもらえる可能性も高いということでもあります。

仕事以外の話をする時間を大事にしましょう。その時間がお客さまとの関係、ひいては売り上げを大きく左右するのです。

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