26歳元サッカー選手が漫画出版にかける勝機 海外で成仏させた選手人生、今は社長に転身
現在はそのような壮大な作品の計画に先駆けて、Jリーグ54クラブのマスコットキャラクターが登場するサッカーマンガの制作に着手。
これからの課題として、まずは親しみやすいマスコットキャラクターをメインの題材に据えることでより幅広い層に向けた会社の認知度向上と、Jリーグのライセンス取得・運用、出版の実績を作ることが狙いだ。
今いちばん会いたい人物は村井チェアマン
このプロジェクトがスタートした4月から、各地域のマンガ家や出版関係者、リーグ、54のクラブ関係者などと会って構想を膨らませている。
丸山氏が今一番会いたい人物はJリーグの村井満チェアマン。
というのも村井チェアマンは「Jリーグをつかおう!」という発想のもと、今年25周年を迎えたJリーグをさまざまな分野で活用できる場所として開放していく方針を示している。
そういう意味で丸山氏が作っているマンガはまさにJリーグと地域をつなぐ1つのツールになりうる可能性がある。
最後にマンガのプロジェクト成功に向けた意気込みを聞いた。
すると、「現役ほど熱くなれるものはない」と本音を漏らしたうえで「今の自分の長所は若いことと体力があることだけ」と語り始めた。
「僕はまだ26歳で何かを成し遂げたわけじゃないし、優れた能力や学歴があるわけでもない。でも大概のことは若さと体力があれば乗り越えられるものです。大きな壁が目の前にあったとして、それを解決するのは小手先のスキルじゃなくて、最終的にはなりふり構わず長い距離を走り続けられるかどうか。
あくまで個人的な意見ですが、僕自身は30歳くらいまでは寝る間も惜しんで働くのもいいと思っています。こんなことを言うとブラックだと言われそうですが、簡単にクビになったり給与未払いが発生したりするサッカー選手のほうがよっぽど過酷ですよ」
劣悪な環境下で明日の保証もなく、言葉も通じない異国の地で生き抜いてきた丸山氏だけにその言葉には重みがある。
サッカーを通して波乱万丈な人生を歩んできた丸山氏に吸い寄せられるかのように、会社には個性的なキャラクターと異なる経験・スキルを持ったメンバーが集まってきた。
日本が世界に誇るカルチャーの1つであるマンガとサッカーを掛け合わせ、新たな世界を生み出す丸山氏とその仲間達の挑戦。ワンディエゴ丸は今、“スポーツマンガ革命”を起こすべく、大海原へとこぎ出した。
(文中一部敬称略)
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