26歳元サッカー選手が漫画出版にかける勝機 海外で成仏させた選手人生、今は社長に転身

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実はマンガのプロジェクトを始める前は映画監督や小説家に興味があったという丸山氏。元々自身のブログでその文才を発揮しており、そちらで道を開けていたかもしれない。

結果として現在マンガ制作に携わっていることを考えると丸山氏はクリエイティブな仕事に縁があるのかもしれない。

それは祖父の影響だ。

祖父の丸山徹氏が「ジュラシック・パーク」の恐竜をデザインした人物だというのだ。大阪から渡米し、ロサンゼルスで模型店を営んでいた徹氏が恐竜の原型模型を制作したという。

「クリエイティブなことをしたい願望は祖父の影響を受けているんでしょうね。付随してものづくりに関して妥協をしたくない気持ちが強いです。

お金うんぬんではなく、納得いくものを作りたいんです。ビジネスなのでそうも言っていられませんが、本音は売れなくても納期を過ぎてもいいとさえ思っています」

Jリーグクラブのある地域すべてでご当地マンガをつくる

そんな丸山氏が現在構想している作品はこれまでのサッカーマンガとは一線を画すものだ。

特徴的なのが、Jリーグクラブがある54地域すべてのご当地マンガを作り、同じ世界、同じ時間軸でストーリーを進行させるところにある。サッカーマンガといえば主人公が幼少期に競技を始めるところから始まり、隣町や近所のライバルと切磋琢磨するというのが定番だろう。

丸山氏が構想している作品では、そのようなストーリーが地域ごとで立てられた主人公を中心に進行していき、やがて主役同士が同じ全国大会で対戦したりするのである。

たとえば、もし東京編の主人公が小学生の全国大会に出場して、決勝で大阪に3-2で勝てば、同じ時間軸で進行する大阪編の主人公は2-3で東京に負けてしまう。

あるいは東京編の主人公の必殺技の秘密は、夏休みの合宿滞在先の長野編に描かれたりする。

つまり1つの地域だけのマンガを読んでいてもストーリーは完結しない。各地域編に散りばめられた物語の伏線を回収することで、ようやくその全貌が明らかになるというのがこのマンガの最大の醍醐味である。

丸山氏のマンガの構想(イラスト:丸山氏提供)

マンガの中には各地域の食べ物、名所、街の様子などを細かく描き、愛着も持ってもらえるように工夫をする。

さらに電子書籍版ではそういった名物の関連情報をリンク表示させ、マンガでありながら地域情報誌としての役割を持たせる予定になっている。

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