建設業界の現状は「ウハウハ」ではない 大成建設社長が語る「ゼネコン活況」の現実

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建設業は組み立て産業だ。自動車と同じで、資材と労務をいかにジャストインタイムで調達して、現場に送り届けることができるか。それが勝負どころとなる。

再びイノベーションを起こす

やまうち・たかし●1946年生まれ。東京大学卒業後、大成建設入社。専務建築本部長などを経て2007年から現職

――発注はまだ先で楽観はしていないとのことですが、東京五輪関連ではスーパーゼネコンの活躍余地は大きいのでは?

前回の東京五輪の時はやはり労務がタイトで、工期に間に合わないのではないかと言われたが、さまざまな技術革新、イノベーションで乗り切った。東京五輪に間に合わせるために、ホテルニューオータニは突貫工事で進めた。ホテル建設そのものも時間がなく、難しい工事だったが、もう一つ印象的なことはユニットバスだ。

今はどこのマンションでも当たり前に使っているユニットバスは、実はわれわれがその時に初めて採用した。それまでは全部現場でタイルを張って、バスタブを据えて、一つ一つ作っていたが、その時は工場で製造したバスユニットを据え付けて、浴室工事を行った。TOTOとの共同事業だったが、これが世界で初めてのバスユニットだった。

さまざまなイノベーションで東京五輪に一連の工事を間に合わせた。あの時のようなイノベーションを起こしてくれと、今、ネジを巻いているところだ。

堀川 美行 東洋経済 記者

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ほりかわ よしゆき / Yoshiyuki Horikawa

『週刊東洋経済』副編集長

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